最近はYouTubeやFacebookなどに気軽に動画を投稿する人が増えています。
高機能で本格的な動画編集ソフトもありますが、初心者には少しハードルが高い感じがします。半日で使い方が分かり簡単に動画編集ができるソフトをみつけたので紹介します。
これらのソフトには、動画を利用したり管理したりするのに便利な機能もあり動画を楽しむのに有効に使えます。
最初に初心者でも簡単に動画編集ができるソフト3種を紹介します。
マイクロソフト社の「フォト」:無料ソフトでWindows10から標準ソフトでついています。フォトは静止画を扱うソフトと思っている人がいますが、その機能にビデオエディターがあります。
WonderFox Soft, Inc.社の「HD Video Converter Pro」:有料ソフトです。無料バージョンがありますが、時間や回数に制限があるので試用は可能ですが、実用は有料バージョンになります。
Digiarty Software.Inc社の「Videoproc」:有料ソフトです。無料バージョンもありますが、こちらも機能の制限が多いので試用にしか耐えられない感じです。
「HD Video Converter Pro」と「Videoproc」は中国発のソフトでどちらも欧米で実績があるようですが、日本ではVideoprocが先に有名になっています。HD Video Converter Proは現在日本国内でプロモートをしている状況のようです。
今回は、「HD Video Converter Pro」提供頂いた有料版、「Videoproc」は無料版を使用しました。
私も初心者ながらデジカメやスマホで撮った画像を編集してFacebookなどに投稿したり友人に動画を渡したりしています。
最近、筋トレの動画を撮り編集しています。具体的には、トレーニングの様子を撮影した幾つかの動画ファイルをトリミングしたり文字を入れます。その後、これら数個のファイルを一つに結合します。ファイルの形式やサイズも合わせて変換します。
編集してできたファイルをFacebookに投稿したり、友人に渡したりしています。
少し前にPS4で見たいからそれ用のファイル形式にしたいと言われたことがありました。その時、今回紹介するソフトを知っていたらすぐに対応できたのですが・・
動画の編集では主にどんな機能を使うのでしょうか? 簡単な動画編集に必要な機能を簡単に紹介します。
トリミング
動画では時間軸での動画切り取りをトリミングと言っています。動画を撮るときは、余裕を見て前後の時間も録画しているので編集ではその部分をカットします。
クロップ
静止画で言うトリミングのイメージです。動画を空間的に切り取ります。映ってはいけない部分や必要なところを切り出し、よりクローズアップしたりします。
字幕/テキスト挿入
動画の説明などを挿入します。高機能のソフトになるとこの機能が強化されるようです。
結合
複数の動画をつなげて一つの動画ファイルにします。
分割(時間分割/スクリーン分割)
動画を時間的に分割する機能です。別の分割機能としてスクリーンを分割して複数の動画を表示する機能もあります。
ウォータマーク
電子透かしのことです。コンテンツの著作権を保護やブランド戦略などを目的に動画に文字や画像を挿入します。
効果
画像に対しフィルターをかけたり、明るさ、コントラスト、色調、ガンマ、彩度など変えて動画の見え方に変化をつけます。
回転
画像を回転させます。多くの場合90°ずつ動画を回転させます。この機能はほとんど使ったことがありません。
高機能の動画編集ソフトでは他にも機能がありますが、これ位の機能があれば、ある程度の動画編集ができます。今回紹介するソフトでは、字幕/テキスト挿入機能が弱いように感じています。動画に飾り文字などを沢山入れたいときは他のソフトがおすすめです。
3社の概要やソフトの価格の概要を表にまとめてみました。
ソフト名 | HD Video Converter Pro | Videoproc | フォト (ビデオエディター) |
発売会社 | WonderFox Soft, Inc. | Digiarty Software.Inc | マイクロソフト |
本社所在地 | 中国 四川 | 中国 成都 | 米国 ワシントン州 |
設立 | 2009年 | 2006年 | 1975年 |
HP | https://www.videoconverterfactory.com/jp/ | http://www.winxdvd.com/index-jp.htm | https://news.microsoft.com/ja-jp/cp/corpdata/ |
価格 | 1年間/1台 3280円 | 1年間/1台 通常7138円⇒3980円 | 無料 |
永久ライセンス/1台 通常7760円⇒3880円 |
永久ライセンス/1台 通常8918円⇒3880円 |
無料 | |
家庭ライセンス/3台 通常8880円⇒6580円 |
家庭ライセンス/3台 通常11673円⇒6580円 |
無料 | |
対応OS | Windows | Windows/Mac | Windows 10 |
通常価格設定は、「HD Video Converter Pro」の方が、「Videoproc」が安めの設定です。⇒の先の価格は現在(2021年4月)のキャンペーン価格です。両社はライバル関係のようです。
次に主題である動画編集の機能について比較しました。機能の中で違いがあるのは、字幕/テキスト挿入と効果の機能です。他の機能の内容はほぼ同等と考えてOKです。
機能 | HD Video Converter Pro | Videoproc | フォト (ビデオエディター) |
トリミング | 〇 | 〇 | 〇 |
クロップ | 〇 | 〇 | × |
字幕/テキスト挿入 | 〇 | 〇 | 〇 |
結合 | 〇 | 〇 | 〇 |
時間分割 | × | × | 〇 |
スクリーン分割 | 〇 | × | × |
ウォータマーク | 〇 | 〇 | × |
効果 | 〇 | 〇 | 〇 |
回転 | 〇 | 〇 | 〇 |
時間分割の機能は、トリミング機能で代用可能です。ベーシックな機能では「HD Video Converter Pro」が一番充実しているようです。「Videoproc」に対してはスクリーン分割機能で優位性があります。
各ソフトの動画編集画面を確認してみます
HD Video Converter Proの動画編集画面です。2つの動画ファイル編集しています。
Videoprocの動画編集画面です。機能記号の横に文字でも記載があるので初心者はありがたいです。
フォトの動画編集画面です。とてもシンプルです。
動画編集機能以外の機能について比較してみました。
機能 | HD Video Converter Pro | Videoproc | フォト (ビデオエディター) |
画像フォーマット変換 | HDビデオを500種類以上の形式や端末へ変換 | 370+ 入力ファイル & 420+ 出力ファイル | 出力はMP4のみ(?) |
DVDバックアップ | × (同社の他のソフトで可能) | 〇 | 機能なし |
サイトから画像・音楽ダウンロード | 対応しているオンライン動画サイト 300以上 | 対応しているオンライン動画サイト 1000以上 | 機能なし |
スクリーン画像録画 | 〇 | 〇 | 機能なし |
カメラ動画録画 | × | 〇 | 機能なし |
GIF作成 | 〇 | 〇 | 機能なし |
<特筆すべき機能差>
動画フォーマット変換ソフト
HD Video Converter Proはその名が示す通り、動画のフォーマットの変換ソフトです。Videoprocもこの機能が充実していますが、対応するフォーマット数や使い勝手はHD Video Converter Proが良さそうです。
特にどのフォーマットに変換したらよいかを選ぶ機能はとても分かりやすくなっています。メーカを選んでハードウェアを選べばよいのでユーザにとってはとても使い易いですね。
HD Video Converter Proの出力フォーマットの選択画面。SONYを選ぶと製品の一覧が表示されます。
DVDバックアップ
DVDのバックアップ機能は、3種のソフトの中ではVideoprocのみがもっている機能です。DVDのバックアップファイルをパソコンに作成してくれます。
WonderFox Soft, Inc.社ではこの機能を強化したソフト「WonderFox DVD Video Converter」が用意されています。
トップ画面
ソフトの機能のイメージが分かるトップ画面の画像を紹介します。
HD Video Converter Proの立ち上がり画面です。「変換」は動画編集とフォーマット変換、「ダウンロード」はサイトから画像・音楽ダウンロード、「録画」はスクリーン画像の録画、「GIF作成」はGIFファイルの作成、ツールボックスはその他の機能があります。
Videoprocの立ち上がり画面です。「ビデオ」はは動画編集とフォーマット変換、GIF作成もここでできます、「DVD」はDVDのバックアップ作成、「ダウンロード」はサイトから画像・音楽ダウンロード、「録画」はスクリーン画像の録画です。
動画を編集してみた
今回は、「HD Video Converter Pro」の有料版を提供頂いただいたので、これを使って我が家の猫の動画を編集してみました。初めての編集で1時間ほどで仕上がりました。
初めての使用でしたので迷いながらですが、マニュアルなどをほとんど見ずに作成できました。ヒューマンインターフェイスはよいです。
使用した機能はトリミング、クロップ、字幕挿入、マージ(4つのファイル結合)、変換(元ファイル.mov、変換後はmp4)です。
3つのソフトを検討してみて、それぞれにどんな人におすすめか考えてみました。
「HD Video Converter Pro」がおすすめの人
初心者向けの動画編集ソフトとしては十分な機能があります。実は「Videoproc」もほぼ同等な機能があるので悩ましいところです。動画編集の視点では簡単に複数の動画をスクリーン分割して表示したい人にはおすすめです。
もう一つのおすすめのポイントは、動画のフォーマットの変換です。色々な人にフォーマットが違う動画ファイルを配るような人は間違いなくこのソフトがおすすめです。
「Videoproc」がおすすめの人
こちらも初心者向けの動画編集ソフトとしては十分な機能があります。
こちらを選ぶ人は動画編集ではない機能、DVDのバックアップ作成、サイトからの画像・音楽のダウンロードなどを重視する人はこのソフトがおすすめです。
「フォト」がおすすめの人
このお金をかけずにまずは動画編集を始めたい人におすすめです。機能的にはクロップやウォータマークの機能はないのでこの機能を使いたい人は他のソフトを選択しましょう。
このソフトの長所は、テキストの挿入の字体や位置のバリエーションはこの3つのソフトの中で一番あります。逆に言うと他の2つのソフトは最低限の文字挿入の機能しかない感じです。
どのソフトを使うにしても、キャンペーン時などの価格はそれほど高価な金額ではありません。まずは動画編集を始めて楽しみましょう。