健康保険制度 サラリーマン退職後 どの保険制度を選択するのがお得?

日本は全ての国民が医療保険に加入しなければいけない国民皆保険制度です。意外と分かりずらいのがサラリーマンを定年退職などで卒業したときです。所属していた会社の健康保険から新たな保険制度を選択する必要があります。

どの保険制度を選択するかで、費用が変わることがあります。一体どの保険制度を選択すればよいのでしょうか

コンテンツ
・日本の医療保険制度
・「協会けんぽ」と「組合健保」の違い
・サラリーマンを卒業したときの健康保険の選択肢
・まとめ

日本の医療保険制度

前述した通り、日本は全ての国民が必ずいずれかの公的医療保険に加入しなければいけない国民皆保険制度です。この制度は日本独特の精度で病気になった時に、少ない負担額で治療が受けられる、とても優れた制度です。

日本の健康保険制度概要

65歳未満:4つの健康保険制度(国民健康保険、協会けんぽ、健康保険組合、共済組合)のどれかに必ず入ることになります。

対象の欄は大枠加入している人の区分です。協会けんぽ-中小企業サラリーマン、健康保険組合ー大企業サラリーマンとなっていますが、近年は、大企業でも自ら健康保険組合をつくらない会社もあり、協会けんぽに所属している会社も多くなっているようです。

65 歳〜 74 歳 :前期高齢者といわれる 65 歳〜 74 歳 の約 8 割が国民健康保険に加入しています。このため前期高齢者の健康保険では、医療 費の負担に不均衡が生じています。

前期高齢者財政調整制度は、各保険者における前期高齢者の加入率と、全保険者における前期高齢者の加入率の平均を比較し て、負担の不均衡を調整するしくみが導入され ています。

75歳以上:全ての人が後期高齢者医療制度に移行します。医療費の負担割合は、収入が現役並にある人3割負担、一般の人は1割負担となります。

2020年8月の厚生省のHPデータを元に各保険制度の加入割合をみると、協会けんぽ、健康保険組合、国民健康保険の順です。

 

「協会けんぽ」と「組合健保」の違い

会社に勤めているいるひとは「協会けんぽ」か「組合健保」のどちらかに加入します。この2つの制度の違いを知っていくと、働いている家族が複数いるときに、誰の扶養に入る方がよいかの判断をするときに役だちます。

「協会けんぽ」は、全国健康保険協会という団体が運営しています。200万社を超える会社が加入しています。

「健康保険組合」は、常時700人以上の従業員が働いている企業が、自前で健保組合を設立したものですが、複数の会社が共同で設立することもできます。

保険料率

保険料は、保険料率 × 標準所得でもとめられます。保険料率は会社と被保険者で折半なのですが、組合健保の場合は事業主側が多い場合もあります。 

協会けんぽの保険料率は、各都道府県における医療費の実態に合わせて、都道府県単位で決定されます。健康保険組合の保険料率は、3%〜13%の間で、各健康保険組合が独自に決定できることとされています。

一般的に健康保険組合の保険料の方が、協会けんぽの保険料率よりも低い傾向にあるといえます。

健康保険組合の方が被保険者が負担する保険料率が低い傾向がある

付加給付

国民健康保険、協会けんぽ、組合健保とも、医療費が高額になった場合は、高額療養費制度があります。同一月にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとで払い戻される制度です。

付加給付は、健康保険組合独自の制度で一か月間の医療費の自己負担限度額を決めておき、限度額を超えた費用は払い戻す制度を付加給付制度といいます。自己負担額は組合ごとに決めてよいのですが、厚生省の指導もあり25,000円に設定されている組合が多いです。

国民健康保険は独自の制度の付加給付で1ヶ月間の医療費の自己負担限度額が低い

更に、健康保険組合の場合には、独自に福利厚生を行うことが可能です。多くの企業で、各種健診の実施、保健指導、保養所の設置、スポーツクラブ等の利用料の割引、スポーツ大会の実施などを行っています。

サラリーマンを卒業したときの健康保険の選択肢

会社に勤めていた人が健康保険を見直すタイミングは幾つかあります。会社をやめて違う会社に入社した時や自営業になったときなどは、ルール上前者は、新会社の健康保険、後者は国民健康保険に入ることになります。

ところが場合により健康保険制度の選択ができることがあります。①会社を辞めてリタイアしたとき・個人事業主になったとき、②以前勤めていた会社の健康保険を2年間継続したあと、③個人事業主(自営業)で年収が低いときなどがあります。

①会社を辞めてリタイアしたとき・個人事業主になったとき

この時の選択しは3つあります。
・以前勤めていた会社の健康保険を継続する(最大2年間)
・国民健康保険に加入する
・会社に勤めている家族の健康保険に扶養として加入する

健康保険の任意継続希望すれば2年間に限り継続できるシステムになっています。多くの人は、従来のサービスがそのまま使える、人により保険料が在職中より下がる、継続でも扶養の仕組みがある(国民健康保険は扶養の概念なし)などの理由から継続を選択しています。

一方国民健康保険は前年度の収入で計算するため、リタイアして収入がない場合などは、1年目の保険料は高くなりますが、2年目は安くなります。ところが健康保険を継続すると2年間は国民健康保険に加入するという理由で継続を辞めることはできません。このため2年間の保険料を考えて選択する必要があります。

個人事業主になった場合は、任意継続による健康保険は就業外しか対象になりません。通勤や就業中のケガや病気は保障の対象外になってしまい、労災保険が適用されます。

もう一つの選択肢である家族の健康保険に扶養として入る場合は、年収の条件があります(130万円、60歳以上180万円)ので注意が必要ですが、扶養として入れれば費用的には優遇されます。

②以前勤めていた会社の健康保険を2年間継続したあと

退職後継続を選択し、2年が経つと再度健康保険の選択が必要です。

この時の選択しは3つあります。
・再就職した場合は、その会社の健康保険制度に準ずる
・国民健康保険に加入する
・会社に勤めている家族の健康保険に扶養として加入する

下の2つの選択の基準は①に準じます。

③個人事業主(自営業)で年収が低いときなどがあります。

自営業(個人事業主)の場合は基本的には、国民健康保険に入ることになります。年収の条件(130万円、60歳以上180万円)が当てはまれば会社に勤めている家族の健康保険に扶養として加入することができます。

 

まとめ

健康保険制度を乗り換える必要が出た時はめんどくさらずに、どの保険制度に移行すると費用が安く、便利か調べて選択しましょう。そのひと手間が大きな節約につながります。

0

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です