少し前の話ですが、会社勤めをしていた頃、担当していた事業が拡大して海外の会社と付き合うようになりました。
そして突然、その担当になりました。サラリーマンは辛いです。
既に40歳を超えていましたが、英会話を急遽勉強しなければいけなくなりました。ほとんど英会話をやったことのない人が、短期間で英語をものにするには、どの方法がよいのでしょうか?
どんなプロジェクト?
同様な製品を海外に販売する幾つかのプロジェクトが同時進行で進んでいたのですが、一番大きいものは、米国の大手企業が全体を設計して我々がキーパツを納入して、台湾メーカーが生産するというプロジェクトでした。
営業、開発、生産のメンバーも居るのですが、全体を統括するというのが私の役割でした。生産拠点は、我々も台湾メーカも中国でしたので、日本、米国、台湾、中国をまたがる国際的なプロジェクトでした。
もちろん会議は、英語で行われるのですが、重要な会議には、必ず通訳を入れて行いました。これは、言葉が拙い我々が、間違った理解や約束をしないための手段です。
とはいえ、何度も会議や現場で通訳なしに打合わせをしたり、食事を一緒に行うタイミングも多々ありました。この米国の会社とは結局3~4年ぐらいの付き合いがありました。
このため必要な英語力は、
ネイティブに近いくらい、最悪でも日常会話に困らないぐらい英会話力
ができなければいけない状況でした。
英語力の実力は?
当時40歳を超えていましたが、入社以来、英語の文献を読むことはあっても、全く英会話が必要のないところで過ごしてきました。もちろん学生時代も英語で話したことは全くありません。
英語は大学時代授業やゼミで少し勉強してから全く勉強していませんでした。
入社当時、会社の規定で英検2級か、TOEFL40点以上のどちらかを取るという規定がありましたが、英検2級は、1次は合格したのですが、2次の英会話は全くできず玉砕しました。TOEFLは、英会話がなかったので奇跡的に40点以上とれました。
これで、それ以降英語を勉強する必要がなくなりました。
英語の実力は、
読み、書きは少しできたが、英会話は全くできない
そもそも日本語でも会話がたどたどしい上に。英会話なんてとんでもないという感じです。
英会話の実力はこんな情けない状況ですが、サラリーマンは辛いもので、上司からお前がやれと言われれば、「ハイ」としか答えらえないのです。
もう泣きそうでした・・
最初はどうやったら英会話ができるようになるのか全く分からりませんでした。
喫茶店で英会話
現在でもある、喫茶店で英会話を外人が教えるサイトがネット上にあり、多くの外人が登録していました。そのサイトは少し怪しげではありましたが、格安の1時間2.000円の男性をお願いしてみました。
改札口で待ち合わせたのですが、サイトに写真がなかったのでどんな奴が現れるがドキドキでした。パキスタン人と書いたあったので多少は予想していたのですが、改札口に現れたのは身長185㎝ぐらいの色の黒い外人です。
最初のレッスンは、全く言っていることことが分からずに沈黙が続くレッスンでした。でもその後、そのパキスタン人とは友人のような関係になり、3年ぐらいは英語のレッスンを毎週行いました。
喫茶店での英会話の効果は、食事をしたり、談笑したりしているうちに、不思議なことに、
そのパキスタン人の話す英語は理解できる
ようになっていました。
彼は、なかなか優秀な人で、パキスタンとフィリピンの2つの大学を出ており、経営と電気を学んでいました。その後、日本の企業に就職したいとのことで、当時付き合っていた会社を紹介すると無事就職でき、私の英語の先生を卒業しました。
その後も喫茶店や先生の自宅でのマンツーマンの英会話は3人の先生と10年くらい続きました。
駅前留学
喫茶店で英会話をすると同時に、休みに、当時一世を風靡した駅前留学のNOVAにも通いました。
こちらは、立派なテキストもあり、3~4人の生徒と1人の先生というスタイルで英会話をしていました。週末に45分(?)のレッスンを2コマぐらい受けるのですが、1人が話す時間がとても短いので効率はあまりよくない感じです。
駅前留学の効果は、先生が10名ぐらいいて、
色々な人と話せるのは役に立ちました
すごく聞きやすい先生と聞き取り難い先生がいたり、お国訛りみたいのものがあるのです。
また、時には1対1のレッスンも受けたのですが、会話はたくさんできるのですが、お金が高く時々しか受けれませんでした。
こちらも3年ぐらい続けたと思います。
もちろん職場でも英語を使う機会が増え、一気に英語に触れあう時間が増えました。
プロジェクトに対する効果は?
英語を話す米国人や台湾人と仕事をしながら、平行して英会話を喫茶店や駅前留学で行いましたが・・
学習した英会話は役にたったのでしょうか?
役に立ったかの?の答えは、
このプロジェクトでは、ほとんど役に立たなかった
です。
もちろん、会議の時以前より会話の内容は理解できるようになりましたが、仕事で使えるほど英語は上達しなかったのです。それでも時々は英語を使ったのですが、相手もこいつは話せないと理解しているようで、会話は弾みませんでした。
ビジネスで使える英会話力習得には、
・時間はある程度必要 ⇒ 早めに準備が必要
・人間力も含めた自信が必要 ⇒ 英語以外の勉強も必要
キーパーツの生産が始まると、その状況を相手の会社のリーダーに毎週メールするという(苦しい)作業を行いました。
結局このプロジェクトでは、残念な結果で終わりました。
英会話力はどうなった?
英会話力はどうなったのでしょうか?
実はその後も英会話を使う仕事が継続しました。
対会社同士の話では緊張して、相変わらずうまく話せなかったりしたのですが、ホテルや空港、お店などではほとんど困ることはなくなりました。
私が行っていた海外のほとんどは、中国、台湾、マレーシア、韓国などでしたので、英語が話せないと思っていた自分より相手の方が英語が苦手であることに気が付きました。
英会話力は、
そこそこのレベルまでは英会話力が伸びていた(日常会話レベル?)
のです。
これから、英語や英会話を学ぶ人や学ばなければならない人は、多いと思います。
私のように急遽、仕事をしながら英会話の勉強を始めるのではなく日頃から継続することをおすすめします。40歳からでも、ある程度までは上達します。
残念なことに現在は、対面での会話はなかなか難しいのでオンラインでの英会話学習がおすすめです。