退職後の確定申告 1時間でできる申告書類

今年も確定申告の時期がきました、会社を退職して自分で確定申告をしなければならない人は気が重い時期ですよね。特に退職後の初めて確定申告をするときはハードルが高いです。でもコツがありますが、分かってしまうと以外と簡単です。

今回は、e-Taxを利用して会社を退職した人向けに、時間をかけずに確定申告を行う手順を紹介します。

コンテンツ
・確定申告の基礎
・準備するもの
・e-Taxの申告手順
・まとめ

 

確定申告の基礎

確定申告の基本的なことを確認しておきましょう。

収入と所得

税金の計算などでは「収入」と「所得」の言葉を使い分けています。時々混乱してしまいますので再確認です。

収入:会社、パートやアルバイトからの給与や店の売上げが「収入」です。年金を貰っている人は年金の額が「収入」です。
所得:収入から必要経費を引いて残った額が「所得」です。

会社員や年金を受けている人は、必要経費を個別に計算せずに、式を使って収入から所得を計算します。年金の収入から引く、必要経費に該当するものが「公的年金等控除額」です。

確定申告が必要な人

国税庁のホームページでは、次の①~④の人は確定申告の必要があるとされています。

①給与所得がある方:大部分の方は、年末調整により所得税等が精算されるため、申告は不要です。
②公的年金等に係る雑所得のみの方:公的年金等に係る雑所得の金額から所得控除を差し引くと、残額がある(所得がある人)
*公的年金等の収入金額が400万円以下であり、かつ、その公的年金等の全部が源泉徴収の対象となる場合には、所得税等の確定申告は必要ありません。
③退職所得がある方
④①から③以外の方

①から④以外で所得税の控除(医療費、生命保険、寄付控除等々)を受けようとするひとは確定申告が必要です。

所得税控除の対象

e-Taxで入力を進めていくと所得税控除をするための入力の一覧が出てきます、これらを入力するとき対象の所得税控除の項目とエビデンスが準備されていると作成が容易になります。

ここでは所得税控除の種類と概要を記載します。自分の対象を確認してくださいね。

所得税控除の種類 概要
雑損控除 災害や盗難などによって損害を受けた場合の控除
医療費控除 病院などで医療費を一定以上支払った場合の控除
支払った医療費 - 保険金など - 10万円 = 医療費控除額
社会保険料控除 公的な保険料(国民健康保険や国民年金)を納めた場合の控除
その年に支払った金額を全額控除
小規模企業共済等掛金控除 指定された共済や個人型年金などを支払った場合の控除
その年に支払った掛金を全額控除
生命保険料控除 民間の保険会社に一定の保険料を支払った場合の控除(最高12万円)
地震保険料控除 民間の保険会社に一定の地震保険料を支払った場合の控除(最高5万円)
寄付金控除 寄付をした場合の控除(含む「ふるさと納税」)特定寄附金 - 2,000円 = 寄附金控除額
寡婦・寡夫控除 夫・妻と、離婚や死別した場合などに受けられる控除
勤労学生控除 納税者が勤労学生の場合に受けられる控除 27万円
障害者控除 納税者や控除対象の親族が、所得税法上の障害者に当てはまる場合の控除
配偶者控除 控除対象になる配偶者(夫か妻)がいる場合の控除
扶養控除 控除対象になる扶養家族(息子など)がいる場合の控除
基礎控除 納税者が全員一律で対象になっている控除 一律で38万円

準備するもの

知識と必要書類をしっかり準備すれば確定申告はすぐ完了します。

国税庁の電子申告・納税システムe-Tax

このシステムは、万民向けに親切につくられているため、少しまどろっこしいところがあります。でも慣れるととても使いやすいシステムです。

次に進むをクリックしながら申告書類を作成していくのですが、クリックする数が40回以上はあるので、途中で止めると余計な仕事が増えます。一気に終わらせるのがベターです。そのためには準備が必要です。しっかり準備ができれば、e-Taxに打ち込むのは人によりますが1時間ぐらいで終わります。

もし途中で止めたくなったら、途中でデータを保存し次回そこから続けることもできます。でも修正の仕方によっては、それから後が全て消えてしまい再度の入力になってしまいます。

必要なものを準備しよう

確定申告で行うことは、主に2つです。「所得の申告」と「所得税の控除の申告」の2つです。ですから、この2つの数字を証明するエビデンスが必要になります。

所得に関する書類
・給与所得の源泉徴収票:年度の途中までつとめた会社や再就職、パートなどでの源泉徴収票
・年金所得の源泉徴収票:公的年金等の源泉徴収票、から送付される個人年金の支払調書、年金支払証明書
*失業保険の給付金は「所得」としてみなされることはないので、確定申告の時には、失業保険として支給された金額を申告する必要はありません。

所得控除に関する書類
エビデンスの多くはそれぞれ対象の団体や会社から配布や送付がありますので、その都度なくさないよう保存しましょう。

主なもの
・医療費の領収書
・生命保険料控除証明書
・寄附した団体などから交付を受けた寄附金の受領証などです。

 

e-taxの手順

今回のモデルケース

筆者がここ数年実際に申告した条件や方法がベースになっていますので限定的になっているのはご容赦ください。
所得は、公的もしくは個人年金や給与所得です。配当所得がある場合は、条件により申請の仕方を選択する必要があるのでここでは扱いません。

控除は、医療費、社会保険、生命保険、寄付金などがあると想定しています。住宅ローン控除はここでは取り扱いません。

e-Taxの手順

最初に国税庁 確定申告書等作成コーナーのトップページにアクセスします。こちら

 

作成開始をクリックする。

 

税務署への提出方法の選択画面が開きます。私は来年に備えて紙で残したかったので印刷して提出を選択しました。

パソコンのシステムの確認画面が開きます。あまり古いシステムでなければOKです。下にある利用規約に同意して次をクリック

 

作成する申告書等の選択画面が開きます。令和元年分の申告書等作成をクリック

 

 

今回は所得税控除を目指すので「所得税」をクリック

今回のモデルケースでは「給与・年金の方の作成開始」をクリック

 

ここで再度、この選択でよいか確認しOKならば、事前に用意するものも再度確認する。「次へ」をクリック

最初に確定申告書を印刷して税務署に提出を選んでいるので、そこにチェックが入っている。申告される方の生年月日を選択して「入力終了(次へ)」をクリック

所得の種類が選択が3種類あるので、選択し「入力終了(次へ)」をクリック

 

年金所得の内容の選択肢が3つあります。ここで注意が必要なのは、年金の定義です。

年金の定義
年金は大きく分けると「公的年金」と「私的年金」があります。公的年金とは、「国民年金」「厚生年金」「共済年金」のことです。私的年金は、「企業年金」や「個人年金保険」などのことです。さらに企業年金には、「厚生年金基金」「確定給付企業年金」「確定拠出年金」の3つの制度があります。個人年金(保険型)は、個人が生命保険に加入し積み立てた資金を年金として受け取る年金のことです。

ここでよくあるのは、会社員が企業年金(「厚生年金基金」「確定給付企業年金」「確定拠出年金」)の収入がある人です。実は企業年金私的年金に分類されていますが、確定申告では、公的年金に分類して処理します。企業年金のみを貰っている人は、「公的年金のみ」にチェックを入れましょう。

 

雑所得の画面が開きます。「入力する」をクリックします。

雑所得の入力画面が開きます。上画面は公的年金等の入力画面です。記載指示に従い記載します。複数件入力がある場合は「続けてもう1件」をクリック、入力が完了したときは「入力の内容確認」をクリックすると確認画面が開きますので確認して次に進みます。

全ての収入・所得金額の入力が終わると上記画面が表示されます。上記画面は個人年金のみが収入の場合の画面です。これで収入・所得金額の入力が完了です。「入力終了(次へ)」をクリックします。

ここからが、所得控除の入力です。自分が該当する項目の「入力する」をクリックしてデータを入力していきます。ここからは間違えやすい内容を解説していきます。

医療費控除

医療費控除の「入力する」をクリックすると上記画面が開きます。ここで医療費控除かセルフメディケーション税制のどちらかを選択します。

医療費控除:1年間の自己負担の医療費が10万円を超えたなければ、医療費控除は適用できません。

セルフメディケーション税制:定期健康診断、予防接種などを受けている人で、対象となる市販薬を家族の購入分を含めて年間12,000円を超えて購入した人は、確定申告することで所得控除が受けられるます。申請にはレシートが必要になります。従来の医療費控除制度を選択した場合には、治療のために購入した市販薬の購入代金を医療費の中に含めることができます。

医療費控除を選択すると、次に上記画面が表示されます。私は基本的には、医療費の合計のみを入力するを選択しています。エクセルで日ごろから医療費の集計や領収書を整理しています。その合計を管理することで、医療費控除かセルフメディケーション税制のどちらを選ぶかを決めます。

エクセルで管理した医療費の明細書をそのまま確定申告の書類につけて提出しています。

他の項目は、エビデンスをしっかり準備しておけば指示とおり入力していけば、大きな問題はありません。

所得税控除の入力が完了すると最終的に入力の有無のところにチェックが着き、控除額が記載されます。

その次に上記画面が開かれます。もし該当する項目があれば入力しましょう。多くの方は必要ないと思います。政党等寄付金特別控除は寄付金控除を入力すると、入力有無にチェックが入るようです。

次の画面からは、還付金の表示 ⇒ 住民税に関する入力 ⇒ マイナンバーの記載 などがあります。
最後にプリントアウトをすると提出書類のチェックシートがついていますのでこれに従って提出します。

まとめ

特別なことがなければ、e-Taxを利用して確定申告をするのが良いかと思います。1~2回実施すると慣れてきます。ただ確定申告は人により、いろいろと条件や申請内容も変わります。特に事業をやっている人は節税対策も課題の一つです。

場合によっては、プロや市販されているソフトを使用するのも対応に一つです。自分の状況を判断して選択をしていきましょう。

 

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