先日、町田に行く用があったので、合わせて国際版画美術館に行ってきました。
現在(2021年8月)美術館では、「浮世絵風景画 ‐広重、清親、巴水 三代の目-」という企画展をやっています。
浮世絵を見るなんて久ぶりと思いつつ、見ていると懐かしい感じがこみ上げてきました。そう言えば我が家にも小さな浮世絵たちがあったことを思い出しました。
浮世絵(うきよえ)とは、江戸時代から大正時代に掛けて描かれた、風俗を描いた絵画のことです。題材は多種にわたります。美人画、役者絵、名所絵など、庶民の需要や、当時の風俗を反映しています。
有名な浮世絵師が何人も輩出され世界に誇れる作品が作られています。日本人の多くがその作品を知っています。
浮世絵を確立させた浮世絵の祖である菱川 師宣(ひしかわもろのぶ)の見返り美人図。美人画の浮世絵師として有名な喜多川歌麿(きたがわうたまろ)のビードロを吹く女。
富士山の姿を描いた葛飾北斎(かつしかほくさい)の富嶽三十六景、忽然と姿を消した東洲斎写楽(とうしゅうさいしゃらく)の海老蔵、風景画家で有名な歌川広重(うたがわひろしげ)の東海道五十三次など誰もが知っている浮世絵があります。
企画展 「浮世絵風景画 ‐広重、清親、巴水 三代の目-」のようす
町田市国際版画美術館は、芹が谷公園の中にあります。JRと小田急線どちらの町田駅からも歩いて15分くらいです。バスもありますし、駐車場もあるのでアクセスは比較的楽です。
町田市国際版画美術館は市立芹が谷公園の中にあります。美術館をみてから散策もおすすめです。
国際版画美術館のHPはこちらです。
美術館の2階が企画展の会場です。階段の横の壁にポスターが貼っています。
展示は4つに(4章)に分かれています。第1章は写真撮影が可能ですが、2から4章は、指定されている数枚だけが写真撮影可能でほとんどの作品は見るだけになります。
第1章 江戸から東京へ -三世代の目ー
第2章 歌川広重 ー江戸の名所絵ー
第3章 小林清親 ー明治の光線画ー
第4章 川瀬巴水 ー大正・昭和の新版画ー
ここでは3人の作品が同時に並べています。日本橋、浅草、小金井など同じ場所を題材にした3人の作品があります。
このエリアは写真撮影が可能なので、お気に入りの作品を撮っておくのもおすすめです。でも正面に立つと自分が写り込むので注意が必要です。
歌川広重作「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」:ゴッホが模写したことで有名な作品です。
川瀬巴水作「雪の向島」
歌川広重作「名所江戸百景 浅草金龍山」:現在も定番のアングルです。
川瀬巴水作「東京二十景 浅草観音の雪晴」:この辺歩いたことがあります!
歌川広重作「東海道五十三次 日本橋曙旅たちの図」:とても浮世絵っぽいです。
歌川広重「富士三十六景 武蔵小金井」:現在も小金井公園は桜の名所でととも多くの桜があります。
小林清親作「武蔵百景 小金井さくら」:こちらの桜の風景もとてもきれいです。
川瀬巴水作「小金井の夜桜」:風情があります。
歌川広重の代表作は、何と言っても東海道五十三次絵です。一部の人にとっては永谷園のお茶漬けのおまけで付いていたのを覚えているかと思います。
私も、小学生の時に、当たりのカードを集めてフル(53枚)のカードを貰ったのを覚えています。当時の宝もので、今回探してみたのですが見つかりません・・
東海道五十三 「浦原 夜之雪」
東海道五十三「四日市 三重川」
東都名所「日本橋之白雨」
「東京銀座街日報社」
「高輪牛町朧月景」
「三保の浦帆」
東京十二題「こま形河岸」
東京二十景「荒川の月」
「清州橋」
我が家の浮世絵たち
我が家にも少しだけど浮世絵があります。
1つ目一つは前述した永谷園のおまけの小さな広重の「東海道五十三次」です。残念ですが現在行方不明です。
2つ目は、昔の趣味で集めた切手です。切手の図柄には多くの浮世絵が採用されています。我が家にあるものを紹介します。
切手趣味週間のシリーズには浮世絵が幾つも採用されています。ここにはありませんが、菱川 師宣の見返り美人、喜多川歌麿のビードロを吹く女、東洲斎写楽の海老蔵などは、当時の切手収集家たちにとっては憧れの的でした。
国際文通週間のシリーズにも多くの浮世絵が使われています。
第16回万国郵便大会議の記念切手です。国際的なイベントの記念切手にも浮世絵が使われています。
まとめ
浮世絵をみると、懐かしさを感じるのは私だけでしょうか?
江戸時代から続く長い歴史があるので、日本の文化として刷り込まれているのか、我が家の「東海道五十三次」や切手たちがそうさせるのか分かりません。
でも浮世絵は日本の優れた文化であることは間違えありません。町田市国際版画美術館の企画展は、9月12日まで開催しているので興味のある人はぜひどうぞ。平日は蜜はできていません。