前回の旧50円硬貨2種に続き、今回は旧100円硬貨2種です。
この2種の硬貨も旧50円硬貨と同様で使用されていたのは、短期間(2年間と8年間)です。 1967年以降は、現在のデザインの100円硬貨が長期に渡り使用されています。
これらの旧100硬貨は銀貨です。昭和以降では、たった2種の銀貨で、デザインも今の100硬貨に比べると個性的に感じます。
・発行年と発行枚数
・東京オリンピック100円硬貨もっていますか?
・旧100円玉の価値は?
・まとめ
投稿記事「大型で貫録がある旧50円硬貨 2種」はこちら
100円玉の仕様
この2個の100円硬貨は、私にとっては懐かしいものです。物心ついた時は2種の100円玉が流通していました。ほとんどが、稲穂のデザインの100円硬貨でした。たまに鳳凰の100円硬貨を見つけると珍しがって取っておく感じでした。
今回調べて知ったのですが、鳳凰のデザインの100円硬貨の発行年はたった2年間だったのです。
額面より価値のある鳳凰と稲穂の旧100円硬貨
下の表にも記載した通り、鳳凰と稲穂の100円硬貨は、銀貨で銀が60%含まれています。銀の地金の価格は2020年5月12日は、61.38円/gです。この価格で計算すると
61.38円/g × 4.8g × 60% ⇒ 176.8円 です。
実際に100円硬貨から銀を取り出すためには別途費用が掛かりますが・・
鳳凰コイン | 稲穂コイン | 現行コイン | オリンピック コイン | |
素材 | 銀60%、銅30%、亜鉛10% | 銀60%、銅30%、亜鉛10% | 白銅 銅 75%、ニッケル 25% | 銀60%、銅30%、亜鉛10% |
重さ | 4.8g | 4.8g | 4.8g | 4.8g |
直径 | 22.6mm | 22.6mm | 22.6mm | 22.6mm |
縁刻 | ギザあり | ギザあり | ギザあり | ギザあり |
図柄 | 鳳凰 | 稲穂 | 桜花(表面) | 五輪と聖火 |
発行開始 | 昭和32(1957)年 | 昭和34(1959)年発 | 昭和42(1967)年 | 1964年7 – 12月 |
鳳凰のデザインの100円硬貨です。発行されたのは昭和32、33年のみです。何故か調べたのですが明確には分からなかったです。鳳凰のデザインはカッコよくないですか? こう思うのは私だけですかね。
稲穂のデザインの100円硬貨です。発行期間は8年間ですが、私の中では結構ポピュラーな硬貨です。でも逆に手元には2個しか残っていませんでした。
現行の100円硬貨は、桜花のデザインです。こうやってみるとそれほど悪いデザインではないのですが、50年以上続くと?ですね。
発行年と発行枚数
1964年(昭和39年)に稲穂の100円硬貨の発行枚数が少ないのは、東京オリンピックの記念の100円硬貨がこの年8000万枚発行されているからです。
Web上で調べる限りでは何故鳳凰の100円硬貨が2年しか製造されなかったのか?、1962年に何故稲穂の100円硬貨が製造されなかったのか?は、分からないままです。今後分かれば追記したいと思います。
当初は10年間で8億枚を製造する計画であったそうですが、電子工業、写真工業など当時世界的な銀需要が増大し銀不足のため稲穂の100円硬貨も結局8年間(実質7年間)で終わりを迎えました。
年号 | 鳳凰100円硬貨 | 稲穂100円硬貨硬貨 |
1957(昭和32)年 | 30,000,000 | ― |
1958(昭和33)年 | 70,000,000 | ― |
1959(昭和34)年 | ― | 110,000,000 |
1960(昭和35)年 | ― | 50,000,000 |
1961(昭和36)年 | ― | 15,000,000 |
1962(昭和37)年 | ― | 未発行 |
1963(昭和38)年 | ― | 45,000,000 |
1964(昭和39)年 | ― | 10,000,000 |
1965(昭和40)年 | ― | 62,500,000 |
1966(昭和41)年 | ― | 97,500,000 |
東京オリンピック100円硬貨もっていますか?
あなたは、1964年の東京オリンピックの100円硬貨をもっていますか? 東京オリンピックの100円硬貨は、当時国民一人に1枚ということで8000万枚つくられました。その意味でもある年齢より上の人は持っていておかしくないのです。
その後、数年間の間に4~5回買い物のお釣りにこのオリンピックの記念硬貨が混ざっていることがありました。わざとなのか、知らずに使ってしまったのかは分かりませんが・・。でも受け取った時は何か得した気持ちになりました。
当時、造幣局における100円銀貨の製造能力の関係上、直径、量目および材質は100円通常貨幣と同等のものとし、既存の設備を流用して図案のみ変更して発行することになったそうです。
旧100円玉の価値は?
古銭は買取価格(古銭商に売る価格)と購入価格(我々が買う価格)で差があります。
両100円硬貨とも未使用、美品でも500円ぐらいです。多くの店の買取価格は100円から500円ですが、使用された硬貨は恐らく100円+αの感じです。
ところが、いざ購入使用とすると結構いい価格になります。楽天市場などで確認すると。鳳凰の100円硬貨普通品でも500円前後します。稲穂の硬貨は年度毎の発行枚数にもよりますが、普通品で400円から700円で売られています。美品となると1000円以上は間違いなくします。
まとめ
今回、100円硬貨について調べて改めて思ったのですが、当時コイン収集は魅力的な趣味であったのですが、一つのデザインを長く続けたため、デザイン側からのコインの魅力はほとんどなくなってしまいました。
コイン収集をやっている人の話は、あまり聞かなくなってしまいました。以前のようにもっと気軽に、楽しくできるようになるといいですね。