寿命が短い、緊急事態やキャンプ用のポータブル電源は以前からあったのですが、
長寿命のポータブル電源は、比較的最近の家電です。
10年という寿命を達成したことで、ポータブル電源は新しいフェイズに入りました。
電気の節約につながる用途に使えるようになったのです。
特に既に屋根にソーラーパネルがのっている家では、すぐにでも節約が可能です!
ポータブル電源の進化が続いています。
特にリン酸鉄リチウムイオン電池を使用したものは、充放電の回数が3000回を保証しており、天候を考えると10年以上の寿命になります。
以前はリチウムイオン電池が主流で充放電回数は500回という感じでした。
この寿命も含めて、ポータブル電源が節約ツールになれる理由は
◆節約ツールになれる理由
・10年の寿命
・低価格化
・ソーラーシステムとの融合
◆低下価格化
ポータブル電源は新しい家電として現在進化中です。
メーカーによりバラツキもありますが、容量当たりの単価はかなり下がっています。
また、多くの機種を発売しているメーカーもあり、古い機種、容量が小さい機種は、
量販店でかなり安い価格で販売がされ始めています。
◆ソーラーシステムとの融合
ソーラーシステムとの融合する視点は、このブログの独自のものです。
ソーラーシステムの売電価格が下がっており、2025年時点では14円/kWぐらいです。
電気料金が、35円/kWぐらいなので、
売電するより、ポータブル電源に充電して自分で使った方が効率的です。
もちろんソーラーシステムに蓄電池を付けている家庭もあるかと思いますが、
夜間の電気を全て蓄電池でまかなうほど、大きい蓄電池を付けている家庭はかなり少ないはずです。
我が家でも6.5kWhの蓄電池を付けていますが、これだけでは足らずに買電をする日がほとんどです。
ソーラーシステムに蓄電池を付けていない家庭や、付けていても足りない家庭には、
ポータブル電源は、補助蓄電池として利用が可能です。
ではどれ位節約できるのか計算してみました。
計算は価格(初期投資)と電気料金の節約分の比較になります。
想定は、ソーラーシステムのパネル(昼間にコンセント)から充電すると考えます。
使用蓄電池 EcoFlow ポータブル電源 RIVER 2 Max 512Wh
アマゾンでの価格 35,695円
節約金額
=ポータブル電源容量×放電深度×変換効率×1kwの電気料金×充放電サイクル数(3000回)
計算すると 43、545円
⇒ 18% 節約
実際に使用できるポータブル電源の容量は?
実際に使用可能な容量は、放電深度(DOD)や変換効率に影響されます。
使用可能容量=バッテリーの容量×放電深度×変換効率
放電深度90%、変換効率90%で計算します。
●変換効率
ポータブル電源から家電製品に給電する際、ポータブル電源内部で直流(DC)から交流(AC)に変換する際に電力ロスが発生します。
これを「変換効率」と呼びます。
●放電深度
バッテリーの総容量に対して、どれくらいの割合の電力を放電したかを示す値です。
放電深度が深い(DoDが大きい)ほど、バッテリーへの負担が大きく、サイクル寿命は短くなります。
リン酸鉄リチウムイオン電池はDoD 100%でもサイクル寿命が非常に長いという特徴がありますが
使用残りも含め90%で計算しています。
節約電気料金は、計算上は容量に依存します。
製品化価格は2025年6月のアマゾンでの価格です。
メーカー | 型名 | 容量 | 節約電気料金 円 | 製品価格 円 | 節約金額 円 | 節約割合 |
EcoFlow | RIVER 2 | 512 | 43,545 | 35,695 | 7,850 | 18% |
BLUETTI | AORA 80 | 768 | 65,318 | 49,800 | 15,518 | 24% |
BLUETTI | AORA 100 | 1152 | 97,978 | 66,800 | 31,178 | 32% |
BLUETTI | AC200MAX | 2048 | 174,182 | 99,800 | 74,382 | 43% |
容量が大きくなるにしたがって、節約金額や節約割合は大きくなってきます。
*厳密には、売電の電気代も考慮が必要ですが計算に入れていません。
昼間にソーラー(コンセント)で蓄電し、夜のテレビはポータブル電源で見ています。
ここでは具体的なメーカーと機種を考えます。
現在、大手で勢いのあるメーカーは、BLUETTI(ブルーティ)、EcoFlow(エコフロー)、Jackery(ジャクリ)、JVCケンウッド Victor(ビクター)などです。
日本メーカーを含む多くのメーカーが参戦していますが、日本メーカーは価格的には後手になっています。
おすすめは、深圳にあるBLUETTI(ブルーティ)、EcoFlow(エコフロー)です。
2社とも中国発祥ではありますが、日本法人もあります。
技術的にもしっかりしており、製品数も豊富で価格も魅力的です。
我が家でもこの2社のポータブル電源を使用していますが、現在のところ問題は発生していません。
この2社は、製品サイクルも短く旧製品が安売りしていることも多くあります。
我が家も量販店で、EcoFlowのRiver2の500whを2万円台で購入しています。
◆製品選択のポイント
◎節約で押さえたいポイントは
・長寿命 バッテリーがリン酸鉄リチウムイオン(LiFePO4)電池であること
・容量が1000W以上であること 大容量の方が節約効率がよい
・短時間充電が可能なもの
・保証期間が5年あるもの
その他にも選択のポイントがあります。
重さ:軽量と書かれていても結構重い
騒音:短時間充電ができる機種は特に音が大きいので注意
充放電が同時にできるもの パススルーが可能なもの
◆おすすめの製品
ここでは紹介した2社から現在(2025年6月時点)のおすすめ商品をピックアップします。
このクラスではかなりの節約が期待できます。
メーカー | 型名 | 容量 | 充電速度 分 | 最大出力 W | 騒音 | 寿命 | 重さ | 価格 円 | バッテリー | 保証 |
EcoFlow | DELTA 3 | 1024Wh | 56 | 2000 | 30dB以下 | 4,000回 | 12.5㎏ | 69,850 | LiFePO4 | 5年 |
BLUETTI | AC180 | 1152Wh | 60 | 2700 | 45db | 3,500回 | 16㎏ | 69,800 | LiFePO4 | 5年 |
EcoFlowのDELTA3の騒音は、出力600W未満の動作時という条件がついています。
更に外部機器を接続すると両機種ともバッテリー容量を拡張することができます。
ポータブル電源は現在でも発展中です。
更に大容量化、低価格化も期待できそうです。
今後、更に節電の領域で活躍しそうです。
家庭で導入するには、各々の家庭の条件で試算して最適なものを選択する必要があります。
採算を考えるときに、初期投資や信頼性は大切です。
その意味では、割引率と保証期間が充実しているBLUETTI、EcoFlowは魅力的です。
長期で節約を実現させたい人は、一度ポータブル電源の検討をしてみてはどうでしょうか!