今話題のChatGPTですが、トレーニングメニューの分野でどこまで実使用可能なのでしょうか?
少しマニアックでニッチなベンチプレスの100kgオーバーを目標としたメニューを作成し検証してみました。
ChatGPTも私も、まだまだ勉強が必要そうです・・相談しながら作ったメニューの出来栄えはどうでしょうか!?
今回出来上がったトレーニングメニューの自己評価は
◎使用可能レベルのトレーニングメニュー作成できた
条件 ・トレーニングの専門知識が必要
・優秀なプロンプトエンジニアが必要
現時点でChatGPTを利用してトレーニングメニューを作成しようとすると、トレーニングの専門知識を持った優秀なプロンプトエンジニアが必要です。
特に、トレーニングの専門知識ある人の協力は必須です。
時間が経ちもう少しChatGPTのベンチプレスに関して知識や理解が広がれば、もう少し楽に作成可能になりそうです。
今話題のChatGPTですが、どこまで実使用可能なのでしょうか?
ChatGPTにとってポピュラーなテーマであれば、使い方を学べば意外と簡単に使うことができそうです。
今回は、少しマニアックでニッチなベンチプレスのトレーニングメニューを題材にその実力を確認してみます!
ChatGPTは、米国の企業であるOpen AI社が開発した人工知能(AI)を使ったチャットサービスです。
会話をしているようにコミュニケーションをとりながら、文章の生成・添削・校正・要約、言語の翻訳、プログラミングなど様々なタスクに取り組むことができます。
◆ChatGPTの初め方
最初にChatGPT公式サイトにアクセスし、「サインアップ」をクリックしアカウントを作成します。
アカウント登録が完了して使用開始するには、「ChatGPTを試してみる」をクリックします。
下の枠内(赤印部分)に好きに文章を入力すればOKです。
取り合えず初めてみるだけであれば、これでOKですが、業務などで本格的に使って行きたいときはもう少し知識をいれておきたいところです。
よりChatGPTを上手く使っていくために有効なサイトを探しているとPRONPTYサイトをみつけました。
PROMPTYサイトは、Generative AI技術を活用するプロンプトエンジニア向けに技術紹介、インタビューなどのコンテンツを提供する情報ポータルサイトです。
◆PRONPTYの3つのコンテンツ
・会社における生成AIの活用事例
・プロンプトのテンプレート集
・生成AIサービス開発ノウハウ
会社における生成AIの活用事例:企業におけるChatGPTをはじめとした生成AIの活用事例を業界別で掲載しています。経営者・マネージャーにとって最も生成AI導入のヒントになるメディアです。
プロンプトのテンプレート集:生成AIに質の高い返答をしてもらうためのプロンプトの使い方事例・テンプレート集を無料掲載しています。
生成AIサービス開発ノウハウ:大規模言語モデルの仕組み、開発的な背景など、ChatGPTをはじめとした生成AIの開発方法のヒントを掲載しています。
特に今回参考にしたのは、テンプレート集です。
ここで分かったのは、プロンプトエンジニアリングという言葉です。
これは、AI に対して適切な質問や指示を与えることで、より望ましい結果を引き出す技術です。
実際にプログラムを作成して分かったのですが、この技術がとても大切になります。
まずは英語の問題を作成するプロンプトをコピーしてChatGPTに入力することから初めました。
これを行うだけで、作成のイメージが出来上がります!
その他にも、このサイトではAIニュース、AI活用インタビュー、AIサービスなども紹介してくれています。
今回作成したベンチプレスのトレーニングメニューは、
現在のMAX挙上重量が100kgの人が、
1ヶ月後に102.5kgを挙げるための メニューの作成です。
早速ベンチプレスのトレーニングメニューを作成開始してみました。
当初は何度入力し直しても、使えないメニューばかりです。
説明を読み飛ばしたり計算間違いをして、指摘をすると誤って、またトンチンカンなメニューを作ります。
トンチンカンな回答を作成する原因を推定すると
◆原因は・・
・言葉の意味を知らない・混乱する
・セットでの重量、レップ数の決め方が分からない
・レップ数の選択のやり方が分からない
・説明を読み飛ばす
・計算間違いをする
こんなに低レベルでは、ChatGPTは使えない!と正直思いました。
方針を変更しました! まだ色々と知らないことが多いようなので、
トレーニングの考え方や言葉の意味や間違ったところをしっかりフォローしてみることにしました。
・言葉の意味を知らない・混乱する
⇒ 具体的には、最大挙上重量、RM、レップなどです。
・セットでの重量、レップ数の決め方
⇒ 一番のノウハウがあるところです。今回はRM換算を使用して行うことにしました。
・レップ数の選択方法が分からない
⇒ 高レップは筋肥大、低レップは神経系向上のメニューと基礎知識として教えました。
・説明を読み飛ばす
⇒ 何故読み飛ばすかは謎です! 読み飛ばさないよう条件として設定しました。
計算間違いをする
⇒ 何度も計算間違いをしていた
最大挙上重量 = 使用重量 × {1 + (持ち上げた回数 ÷ 40)} を
最大挙上重量 = 使用重量 × (1 + (レップ数 / 40))に変更
同時に、最大挙上重量やレップ数の説明も行うことで計算間違えをしなくなりました。
色々ChatGPTをサポートしてメニューが出来上がったのですが・・
それでもしっくりしません。
そこで、PRONPTYサイトでも使用していたテクニックを使用することにしました。
今回は、ハード、標準、ゆるいを設定して、各々のレベルで3種類のトレーニングメニューを出してもらいました。
その中から、フィット感の高いものを選択することにしました。
入力文書は以下の構成となっています。
①ベンチプレスのトレーニングの基礎知識の確認
②前提条件
③条件
④出力形式の指定
・情報の共有化:①でベンチプレスの基礎知識をChatGPTと共有化しています。
・前提条件と条件の違い:③の条件を変更にすれば、簡単にメニューの調整や変更ができるようにしています。
条件は、期間や週のトレーニング回数、現在のMAX挙上重量や目標重量などを設定しています。
前提条件は幾つかの元になる条件を設定しています。
ハードなメニュー
最終週の2回目のトレーニングで95kg、3レップ、4セット行います。
95kg、3レップはRM換算では102.13kgに相当します。
もしこれを4セットできれば十分102.5kgを挙げることは可能です。
途中もほぼ均等に重量を上げており妥当なメニューといえます。
標準的なメニュー
最終週の2回目のトレーニングで90kg、3レップ、4セット行います。
90kg、3レップはRM換算では96.75kgに相当します。
これでも102.5kgは挙げられル可能性はありそうですが、
個人的にはセット数を少なくして、重量はもう少し上げたいところです。
ゆるいメニュー
最終週の2回目のトレーニングで85kg、3レップ、4セット行います。
85kg、3レップはRM換算では91.38kgに相当します。
これでは、102.5kgが挙がる可能性はかなり低そうです。
ゆるい感じですね。
最後に実際にChatGPTに入力した情報とChatGPTが出力した情報を添付します。
入力情報
以下の#条件に従って、ベンチプレスのトレーニングメニューの作成をお願いします。
最初にベンチプレスのトレーニングの基本知識について確認しておきます。
・最大挙上重量:1レップで挙げられる最大の重量です。
・レップ数:トレーニングの時にバーを挙げる回数
・RM:レペティション マキシマム(repetation maximum)の略です。
1回挙げるのが限界の重量が1RMです。10回挙げるのが限界であれば10RMというように表現されます。
・トレーニングの基本的な考え方:筋肥大をするためには8~10レップのトレーニングがおすすめです。 また神経系を鍛えるには3~5レップがおすすめです。
・最大挙上重量の推定:1レップのMAXトライを行わずに、実力を知るのに用いられるののがRM換算です。
1回挙げるのが限界の重量が1RMです。10回挙げるのが限界であれば10RMというように表現されます。
・RM換算の計算式
最大挙上重量 = 使用重量 × (1 + (レップ数 / 40))
この基礎知識を元にしてベンチプレスのトレーニングメニューの作成をお願いします。
前提条件
・トレーニングメニューの目的は、ベンチプレスで最大挙上重量を更新することです。
・1週間のトレーニングメニューを作成してください。
・トレーニング期間終了後に最大挙上重量にチャレンジします。
・神経系を鍛えるトレーニング(3~5レップ)を作成してください。
・トレーニングが進につれて、セットの最大挙上重量の推定値が最大挙上重量に近づくように設定してください。
・トレーニングメニューはハード、標準、ゆるめの3種類を作成してくださき。
#条件
・トレーニング期間は1ヶ月です。
・トレーニングは週に2回とする。
・トレーニングメニューは、扱う重量、レップ数、セット数で表現する。
・現在の最大挙上重量(1RM)は100kgです。
・1ヶ月後の目標の最大挙上重量(1RM)は102.5kgです。
・レップ数は3~5レップで設定してください。
#出力形式
出力は2.5㎏刻みでお願いします。
◎ハード
1週間目 曜日、扱う重量(kg)、レップ数、セット数
2週間目 曜日、扱う重量(kg)、レップ数、セット数
3週間目 曜日、扱う重量(kg)、レップ数、セット数
4週間目 曜日、扱う重量(kg)、レップ数、セット数
◎標準
1週間目 曜日、扱う重量(kg)、レップ数、セット数
2週間目 曜日、扱う重量(kg)、レップ数、セット数
3週間目 曜日、扱う重量(kg)、レップ数、セット数
4週間目 曜日、扱う重量(kg)、レップ数、セット数
◎ゆるめ
1週間目 曜日、扱う重量(kg)、レップ数、セット数
2週間目 曜日、扱う重量(kg)、レップ数、セット数
3週間目 曜日、扱う重量(kg)、レップ数、セット数
4週間目 曜日、扱う重量(kg)、レップ数、セット数
出力情報(結果)
◎ハード
1週間目:
月曜日: 85kg × 5レップ × 4セット
金曜日: 87.5kg × 5レップ × 4セット
2週間目:
月曜日: 87.5kg × 5レップ × 4セット
金曜日: 90kg × 4レップ × 4セット
3週間目:
月曜日: 90kg × 4レップ × 4セット
金曜日: 92.5kg × 3レップ × 4セット
4週間目:
月曜日: 92.5kg × 3レップ × 4セット
金曜日: 95kg × 3レップ × 4セット
◎標準
1週間目:
月曜日: 80kg × 5レップ × 4セット
金曜日: 82.5kg × 5レップ × 4セット
2週間目:
月曜日: 82.5kg × 5レップ × 4セット
金曜日: 85kg × 4レップ × 4セット
3週間目:
月曜日: 85kg × 4レップ × 4セット
金曜日: 87.5kg × 3レップ × 4セット
4週間目:
月曜日: 87.5kg × 3レップ × 4セット
金曜日: 90kg × 3レップ × 4セット
◎ゆるめ
1週間目:
月曜日: 75kg × 5レップ × 4セット
金曜日: 77.5kg × 5レップ × 4セット
2週間目:
月曜日: 77.5kg × 5レップ × 4セット
金曜日: 80kg × 4レップ × 4セット
3週間目:
月曜日: 80kg × 4レップ × 4セット
金曜日: 82.5kg × 3レップ × 4セット
4週間目:
月曜日: 82.5kg × 3レップ × 4セット
金曜日: 85kg × 3レップ × 4セット
上記のメニューでは、週に2回のトレーニングが行われます。重量とレップ数は目標の最大挙上重量に近づけるように設定されています。最大挙上重量の更新に向け
結果としては、それなりに使えそうなトレーニングメニューができました。
まだまだ改善の余地があります。改善するには、細かく条件を再設定してもOKですが、
もう少しこんな感じにして! でもOKです。このへんがChatGPTです。
でも再認識したのは、その分野の専門知識の大切さと優秀なプロンプトエンジニアの必要性です。