定年後は収入も減り社会保険料(健康保険料)は、重く家計にのしかかります。コストパフォーマンスを考えながらも、料金が少しでも安くなるようにと考えて選択してきました。
定年後の5年間で、健康保険組合の継続 ⇒ けんぽ協会の扶養 ⇒ 国民健康保険と乗り換えました。
本当に正しかったのか、再確認してみました。
最適な健康保険を選択していくためには、健康保険の仕組みを理解しておくことが大切です。
対象者 | 保険の種類 |
社会保険 | 健康保険組合 |
協会けんぽ(全国健康保険協会) | |
共済組合 | |
船員保険 | |
居住している市区町村などで加入する医療保険 | 国民健康保険 |
後期高齢者医療制度(75歳以上の人限定の医療保険) |
健康保険組合:常時700人以上の従業員がいる事業所や同種・同業で3,000人以上従業員が集まる事業所が設立
協会けんぽ(全国健康保険協会):主に中小企業で働く従業員やその家族が加入している健康保険を運営
共済組合:公務員および私立学校教職員を対象とした公的社会保障を運営する社会保険組合
船員保険:船員として船舶所有者に雇用される者およびその家族に対して,各種の保険給付を行う社会保険
厳密には、社会保険と国民健康保険は異なります。
ざっくりでは、会社員が加入するのが社会保険で、それ以外の個人事業主や年金受給者が加入するのが国民健康保険です。
日本の国民皆保険制度を支えているのが「社会保険(健康保険)」と「国民健康保険」の2つの保険制度です。
詳しくはこちらのサイト
定年後の医療保険は幾つか選択肢があります。
退職後も2年間だけ加入していた保険を続けられる任意継続、自営業者などが利用している国民健康保険、子供などの社会保険の扶養に入る、特例退職被保険者の制度を活用するという、4つの選択肢があります。
特例退職被保険者の制度を持つ企業は少ないので、主な選択肢は3つです。
我が家の健康保険の推移を、加入の条件、保険料、コストパフォーマンスの視点から再確認します。
定年後の最初の2年間は 健康保険組合の任意継続を選択
加入資格:加入の資格から判断すると、選択肢は継続か国民健康保険のどちらかです。前年度の所得が基準になるので息子の扶養になることはできません。
保険料:継続の保険料は44,000円/月でした。
国民健康保険に入る場合は、これより安くなることが望ましいのですが、1年目だけを計算しても月額8万円を越えそうでした。
サービス:加入していた健康保険組合では色々なサービスがあります。
その中でも利用していたのは、健康診断の無料オプションが豊富であったこと、契約スポーツ施設の利用をしていました。
健康保険組合の継続期間後 約2年間は同居の息子のけんぽ協会の扶養を選択
加入資格:加入の資格から判断すると、健康組合の継続期間は完了しているので、選択肢は扶養か国民健康保険のどちらかです。
保険料:扶養ですので、直接の費用発生はありません。息子が払っていた保険料も22,000円/月と低かったようです。
サービス:健保協会も色々とサービスがあり、上手く利用すれば恩恵を受けられそうです。健康診断での無料オプションもある程度用意されています。残念なことに契約のスポーツ施設は無いようです。
日本における「扶養」には大きく分けて「税法上の扶養家族」と「健康保険の扶養家族」という2つの概念があります。
税法上の扶養家族 | 健康保険の扶養家族 | |
収入基準 | 給与所得者:年間103万円以下 | 年間130万円未満(60歳以上・障害のある人は180万円未満) |
年金取得者:65歳未満は年間108万円以下、65歳以上は年間158万円以下 | 同居の場合:被保険者の年間収入の2分の1未満 | |
事業収入:年間収入-必要経費=38万円以下 | 別居の場合:被保険者からの仕送りなどより収入が少ないこと | |
収入の範囲 | 通勤交通費・障害年金・遺族年金・失業給付・出産手当金・傷病手当金など、非課税の収入は含まれない | 継続性のある収入はすべて含まれる |
年金受給で収入オーバー 扶養からはずれ 国民健康保険に加入
加入資格:確定申告をしたところ、年間の収入が規定の180万円を超えていることに気がつき、扶養からはずれました。嫁は扶養のままです。
保険料:まだ請求はありませんが、相模原市の計算方法では、22,000円/月です。
サービス:地方自治体によりサービスは異なりますが、一般的な健康診断などは無料で受けられます。有料部分は健康保険組合やけんぽ協会などより多くなります。
国民健康保険への移行
けんぽ協会の扶養から外れた証明書とマイナンバーカードを持って相模原市役所の国保年金課で手続きをすると、すぐに紙の保険証を発行してくれます。
健康保険組合もけんぽ協会もプラスチックの保険者証だったので少し安っぽく感じますが、即発行の魅力もあります。
手続きしたその場で紙の健康保険証を頂けます!
定年後、収入が減った時点での社会保険の費用は重くのしかかります。
今回再度検証してみると、選択は間違いではなかったようです。
定年後の医療保険の選択肢は幾つかありますが、その選択によりお金を節約できます。
特に家族の扶養に入れるタイミングがあれば、おすすめの選択です。扶養には入れれば年間数十万円の節約も可能です。