以前より2拠点生活に関する話題を聞くようになりました。現在話題になっている2拠点生活は、現役世代の人が都会と田舎に拠点を持ち週末や長期の休みには田舎での生活を楽しむイメージです。
でも普通のビジネスパーソンがそんな生活ができるのでしょうか?
イメージは大分違いますが、私は約20年前に南アルプスの麓の白州の山の中に土地を購入して、2拠点生活(週末田舎ぐらし?)を始めました。
我が家の2拠点生活のメリットとデメリットについて考えてみました。
2拠点生活といっても世代や人によってイメージは異なります。2拠点生活のイメージを考えてみます。
2拠点生活も時代とともに変化しています。直近では更に進化しているようです。
別荘と移住
その昔は、お金持ちは別荘をもち、一部のサラリーマンはリタイアしたら生活費が安い田舎に移住してのんびりとした生活を楽しむと言うのが定番のイメージでした。
現在の2拠点生活は
現在の2拠点生活は、普段は都会で生活や仕事をして、休みになると自然が多いもう一つの拠点で過ごすイメージです。現在は多くの有名人が2拠点生活を行っています。
情報が洩れてくるのは芸能人が多いですが、最近では文化人も多く三浦瑠璃さんなどが話題になっています。でもこれらの人々は、それなりの収入もあり、優雅な2拠点生活をしていることが想像できます。
新型コロナによる更なる変化
更には、リモートワークが認知され、働き方も多様化しててきています。普段は生活費が安い田舎で暮らし、仕事や生活をするなかで、必要に応じて都会へ出てくるというスタイルが出てきています。
我が家の2拠点生活は、南アルプスの甲斐駒ヶ岳の麓でおこなっています
どのタイプの2拠点生活?
当時は、お金を貯めて別荘を買うか、サラリーマンをリタイアしてから田舎に移住するという選択肢が普通でした。でもそれでは、あまりにも時間がかかり、今楽しみたいという、自分も含め我が家の要望は満たせません。
30歳代後半に色々と考え、40歳代の初めに、南アルプスの白州の山の中に土地を買い行動をおこしました。
今考えると、目指したのは、前述した「現在の2拠点生活」ですが、違うのはお金がないことです。
山の中の傾斜地を格安で購入して、居住地はキットのログハウスを購入してセミセルフビルドをしました。
基礎や電気以外は足場なしで家族のみでログハウスをつくりました
どんな生活をしているの?
楽しみは・・
最初の10年くらいは、ログハウスやその他色々なものをDIYするのに多くの時間を費やしました。もちろん、その間に近くを山を歩いたり、観光地に行ったり、温泉巡りをしたり、釣り、バーベキューなど一通りできることをしました。
ログハウスの前のウッドデッキで七輪バーベキューをやるのも楽しみの一つです
一番達成感があったのは、ログハウスが出来上がってきて、その周りが整備されて住居ができてきたことです。
現在も色々なところのメンテナンスや整備をしています。特に現在は横を流れている小川の土手の整備に力を入れています。
行政・近所とのつきあいは・・
また白州を含む北杜市は、八ヶ岳周辺の別荘地や移住者も多く行政も安定の対応をしてくれます。別荘地帯のそばにある我が家は、行政的には別荘扱いです。
近所には我が家も含め5件家がありますが、皆地元の人ではありません。3件は常駐していますが、我が家ともう1軒は2拠点生活をしています。
時々、地元の人との付き合いが大変などと話しを聞きますが、別荘地ではその煩わしさは、ほとんど感じません。ほとんどはこの隣接する4件とのお付き合いだけです。
別荘地での暮らしは、地元の人の付き合いもすくなく気楽です!!
生活は・・
インフラ
電気:普通に通じています!
水:近所の4軒で共同の井戸があります。
ガス:ありません。カセットコンロを愛用しています。
TV電波:山影で電波の入りが悪い状態です。通常放送は視聴していません。
インターネット:スマホの電波が入りますがアンテナは1~2本です。
お店
車で数分のところに道の駅やスーパーがあります。他にも色々とお店はありますが、衣料関係はあまり良いお店はありません。生活するのには、ほとんど困りません。
温泉
車で15分以内のところに2件あります。足をのばせば多くの温泉を楽しむことができます。残念なことに、多くの場合地元の人と値段が違います。
2拠点生活の多くは、都市部と地方(田舎)での生活を行っている人が多いと思います。ここでもこの2つのエリアでの生活を前提として話をすすめています。
仕事をどうするかが決まっていれば、目的を決める(確認する)のは比較的簡単です。
◆仕事についての2つの考え方
①都市部で仕事を行ない、田舎の拠点は楽しむ場所と考えている
②田舎で仕事や生活を行うため、つなぎ的に都市部で仕事を行っている
①の場合
2拠点生活の田舎のエリアで、いかに自分のやりたい事を楽しむかです!
合わせて都市部で忙しく働くビジネスパーソンが、いかにストレスを解消できるか、気分転換できるかです。
他にも子育てや将来の移住に備えるなどもあります。
②の場合
こちら該当する人は、主には自分で事業を行っていたり、フリーランスの人などが多いのではないでしょうか。
幾つかパターンがあります。
一つは、都市部でサブで仕事をしながら将来的には田舎で農業、漁業、林業などの専業を目指す人です。
二つ目は、都市部で仕事をしながら、将来的にはネットやオンラインでの仕事を目指す人です。このタイプの人にはメリットがでそうです。
他にもパターンがあるかと思いますが、2拠点生活する目的は、将来田舎で生活するために都会で働きながら田舎での仕事の準備をすることです。
我が家は、私も嫁さんも同じ会社の山の会に所属していました。山や自然が好きで、できれば、自然の中でのんびり生活したいと考えていました。
当初2拠点生活を目指したときの目的は
①仕事のストレス解消や気分転換
②里山での 食、住を楽しむ
③自然(山、里山、生き物、植物)を楽しむ
仕事は技術屋でありながら顧客対応や長期の海外出張もあり、今考えてもかなりストレスのある仕事でした。①のストレス解消や気分転換の目的は、②や③を行うことも含め十分に達成できました。
仕事が忙しく大変であるほど、2拠点生活も忙しく新しいことにチャレンジしていました。これが結果として、田舎で生活している間は仕事のことを忘れさせてくれ、気分転換させてくれます。
現在は、サラリーマンを卒業して、新しいフェーズに入っています。仕事のストレスはなくなりましたが、結果として
◆田舎暮らしで
・達成感を得る
・新しい世界を広げる
・家族が仲良くなる
・話題が増える
などのよいサイクルが回っており、これら自体が2拠点生活の目的になっています。
近年は、働きかた改革がさけばれ、ブラックな残業が減り、副業解禁され、リモートワーク普及て2拠点生活に対しては追い風が吹いています。
ネットで言われている2拠点生活のメリットとデメリットを調べてみました❕
メリット
・完全移住よりも気軽にスタートできる
・田舎と都会など、両方の異なる生活ができる
・田舎では広い土地や家に住める
・二拠点目の地域の物価が安い
・移住支援制度を活用ができる
・起業できる可能性が高まる
・その土地ならではの生活を満喫(山や海など)できる
・自然豊かな環境で子育て
デメリット
・生活用品が倍かかる
・移動に時間や費用がかかる
・2拠点生活がしにくい職業がある
さっと調べて感じではデメリットよりもメリットが多く記載されているようです。通り一遍な感じもしますが、どれも納得はできる内容です。
メリットもデメリットも細かいことまで含めると沢山ありますが、ここではベスト3をまとめてみました。
◆メリット
・ライフスタイルが向上する
・都会と田舎の文化や生活両方を楽しめる
・生きている感じがする・活力がみなぎる(必要がある)
・ライフスタイルが向上する
分かり難い書き方ですが、2拠点生活をすることがライフスタイルで、それを継続することでそのライフスタイルがスキルアップ、バージョンアップして精錬していきます。
・都会と田舎の文化や生活両方を楽しめる
東京生まれで東京で育ったため都会の便利さや楽しさも知っています。最近注目しているのは食です。東京の食の豊富さや美味しさは地方の比ではありません。また里山や山の風景、その癒しも代えがたいものです!
・生きている感じがする・活力がみなぎる
2拠点生活を始めたり、継続するには本当にパワーや工夫が必要になります。色々なことを考えなければいけません。当然色々な行動をして生活が活性化していきます。
◆デメリット
・費用がかかる
・とても忙しい
・色々なことが起こる
・費用がかかる
2拠点生活はやはりお金がかかります。費用を発生させないように色々と工夫してもプラスでかかる費用は当然出てきます。
・とても忙しい
田舎で暮らしでのんびりできるという言い方をしている人もいますが、これは嘘です(お金がいっぱいあれば別かも?)。平日普通に働いて週末に車でもう一つの拠点に行き、やりたい事をやると、とても忙しい週末になります。
まして第二の拠点を整備したり、田舎暮らしを楽しもうとしたら、それは忙しくなるのが普通です。
・色々なことが起こる
2拠点あると、予期せず起こることも倍になります。特に慣れない田舎暮らしであれば余計に起こります。つい最近も井戸水を汲み上げるモーターに雷が落ちて壊れました。
トラブルがあっても業者の対応するスピード感は都会とは違います。それどころかお金をとってやってやるなんて感じの場合があったりもします。そのエリアの常識に慣れないといけません!
20年近く2拠点生活をして思うのは、費用や忙しさの問題が対応できるなら、2拠点生活は絶対おすすめです。
現在は、20年前よりも色々な点で2拠点生活は始めやすい環境が整っているように感じられます。でも始めるにあたっては、それなりの覚悟も必要です。
とても忙しくなりますが、ふと田舎でのんびりすることもできその瞬間は捨てがたいものです。