地球温暖化問題の本質と現状

環境初心者による環境初心者ための地球温暖化問題の確認です。

近年、日本でも大きな台風やゲリラ豪雨など、気候が変動しているのを感じます。また国連気候行動サミットで、16歳の環境活動家グレタさんが、地球温暖化対策の実効的な対策を即座に取るよう訴えました。

地球温暖化問題はかなり前から取り上げれていますが、その本質と現状はどうなっているのかデータベースで確認してみました。

コンテンツ
・地球温暖化の現状
・地球温暖化の原因
・CO2の排出量の状況
・地球温暖化で何がおこるか
・世界の動き
・日本の取り組み
・まとめ

地球温暖化の現状

世界の平均気温

2018年の世界の平均気温(陸域における地表付近の気温と海面水温の平均)の基準値(1981〜2010年の30年平均値)からの偏差でグラフを作成しています。

世界の平均気温」(気象庁ホームページより)

産業革命(1830年)以降地球温暖化が始まったと言われているので、このデーターの1890年は既に温暖化が始まっているかもしれません。1890年に比べ2019年現在世界の平均気温は、0.94℃、北半球は、1.09℃上がっています。ここ130年では約1℃は上がっていることになります。

地球温暖化の原因

1、温室効果ガスの増加

現在一番有力な説は温室効果ガスの急激な増加です。現在多くの科学者はこの説を支持しています。

温室効果ガスとは、大気中にある二酸化炭素(CO2)やメタン、一酸化二窒素、フロンなどのことをさします。地球の平均気温は約14℃ですが、これらの温室効果ガスがまったく無いと、太陽の熱が全部宇宙に逃げてしまうため、地球の平均気温は氷点下19℃まで下がってしまうと考えられています。

西暦0年から2011年までの主な温室効果ガスの大気中の濃度の変化」(気象庁ホームページより)

温室効果ガスの急激な濃度増加が急激な気温の変化に連動していると言われています。

2、太陽や火山活動の影響

太陽活動は地球の温度に影響を与えます。どれくらい太陽活動が影響するかということにはさまざまな議論があります。太陽や火山活動の気温に対する影響度どれ位あるか不明確な部分が多い状況です。

CO2の排出量の状況

1、温室効果ガスの割合

温室効果ガスにはCO2、メタン、一酸化炭素、フロン類などがあります。世界では約80%がCO2です。このためCO2の排出量が大きな問題になっています。

JCCA HPより

2、世界のCO2排出量

世界全体のCO2排出量は2018年で34,000百万トン弱です。1980年比で18倍強の排出量になっています。ポイントは直近でも世界のCO2排出量は増加し続けていることです。

資料:GLOBAL NOTE 出典:BP

3、国別のCO2排出量

JCCA  HPより

CO2の排出量の多い国は、中国、アメリカ、インド、ロシア、日本、ドイツの順です。また、一人当たりでみるとアメリカ、韓国、ロシア、日本、ドイツの順になっています。日本は非常にCO2排出量が多い国です。

国別のCO2排出量の推移

資料:GLOBAL NOTE 出典:BP

国別の排出量の推移をみると、なんといっても中国の急激な増加が目立ちます。またインドの増加しています。日本の地球温暖化対策計画の2013年度をベースに考えると、CO2排出量は、日本 10%、ドイツ 9%、アメリカ 3%の削減。インド 29%、韓国 8%、中国 2%、ロシア 2%の増加となっています。

地球温暖化で何がおこるか

このままの状況を続けた場合には、100年後に4度前後の気温上昇が予測されており、取り返しのつかない影響が予測されています。現在の国際社会の活動の目標は、平均気温(産業革命前)の上昇を2℃未満に抑えることを目指して行なわれています。

それ以内に抑えることができれば、温暖化がもたらすさまざまな影響と、なんとか共存できるレベルと考えられています。

地球温暖化でおこると予想されること
・海水の熱膨張や南極やグリーンランドの氷河がとけて、海面の上昇がおきる。
・海面上昇に伴うなう、沿岸部や低海抜地域の高潮や洪水被害、健康障害や生計崩壊のリスク。
・極端な気象現象(台風・熱波・ゲリラ豪雨)によるインフラ機能停止、死亡や疾病。
・干ばつ、水資源不足や農業生産減少による食料不足や食料安全保障の問題
・生体系、生物多様性の劣化による影響
・熱帯性伝染病の拡大、病害虫の増加

世界の動き

温暖化問題に関する3つの国際条約。

気候変動に関する国際連合枠組条約

1992年に大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させることを目標とする「気候変動に関する国際連合枠組条約(United Nations Framework Convention on Climate Change)」を採択し、地球温暖化対策に世界全体で取り組んでいくことに合意。同条約に基づき、1995年から毎年、気候変動枠組条約締約国会議(COP)が開催されている。

京都議定書

1997年に京都で開催された気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)では、先進国の拘束力のある削減目標(2008年~2012年の5年間で1990年に比べて日本-6%、米国-7%、EU-8%等)を明確に規定した「京都議定書」に合意し、世界全体での温室効果ガス排出削減の大きな一歩を踏み出した。

パリ協定

2015年にフランス・パリで開催された気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)において、気候変動に関する2020年以降の新たな国際枠組みである「パリ協定」を採択。世界共通の長期目標として平均気温2℃上昇以内の目標設定した。

2017年、アメリカのトランプ大統領は、パリ協定からの離脱を表明。

パリ協定によって、世界各国で環境に配慮する企業活動が行われていることから、投資家のあいだでも「投資価値のある企業」の選び方に変化が生まれています。「ESG投資」が活発になり環境配慮に積極的に取り組む企業が、「投資価値のある企業」として注目され始められている。

日本の取り組み

日本は、パリ協定のもと2030年度の温室効果ガスの排出を2013年度と比べて26%削減する目標を掲げています。

日本の部門別CO2排出量

JCCA HPより

CO2排出量は、企業活動に関連する部門が多く更なる企業努力が要望されます。また家庭部門でも多くの排出がありここも減らす必要があります。

COOL CHOICE

COOL CHOICEは、政府主導の活動で2030年度までに温室効果ガスの排出量を2013年度比で26%削減するという目標達成のための国民運動の取組みです。買換え・サービスの利用・ライフスタイルの選択など、地球温暖化対策に資する「賢い選択」をしていこうという取組のことです。認知度はどうでしょうか? この投稿のために調べてWebで知りました。

私見

企業にとってESG投資は、環境活動を進めるための原動力の一つになります。活動が小さくならないためのポイントは、エネルギー政策です。再生可能エネルギー(太陽光・風力・地熱・水力・バイオマス)の大幅な導入が切り札と考えています。この最終の手段に早めに取り組むことが、早期に効果を出す方法です。コスト的、技術的な壁を越えていく必要があります。

まとめ

環境問題の初心者のまとめは、この投稿の記載で分かったことです。

分かったこと
・世界の平均気温は130年で約1℃上昇
・地球温暖化の原因は温室効果ガスの増加が一番有力な説で多くの科学者が支持してい。 ⇒ 原因によって利益を得る人が変わる
・世界のCO2排出量はやや鈍化しているが減っていない
中国、インドで増加、アメリカも微減
・日本国内では2013年度に比較し地球温暖化ガスは約10%削減
・パリ協定でESG投資が推進されることに期待
・現在(パリ協定)の目標設定で温度上昇が止められるか明確でない

 

 

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