最近は大きな地震や台風が多く、家庭での緊急時の電源の確保が大切です。近年、注目度が上がっているポータブル電源に太陽光パネルを組合わせたシステムは、とっても便利な電源です。痒い所に手が届くシステムが販売されています。
グッドグッズ社のポータブル電源と太陽光パネルを購入したので紹介します。
・オフグリッドシステムとの比較
・グッドグッズ社の太陽光パネルとポータブル電源のシステム
・まとめ
緊急時に必要な電力量
緊急事態にどれくらいの電力量があると生活ができるでしょうか? ご飯をつくるのは、カセットコンロなどを想定して、今回は電気使用量に入れてません。
必要なのは、照明、スマホ充電、TV、パソコン(我が家特有?)、冷蔵庫などを想定しました。詳細の検討は別記事の「オフグリッド太陽光発電装置は、実使用可能?!」を参照してください。
我が家で必要な1日の電気量を表にしてみました。
定格 | 台数 | 使用時間(h) | 消費電力量(Wh) | |
照明 | 30W | 1 | 6 | 180Wh |
TV | 70W | 1 | 6 | 420Wh |
スマホ充電 | - | 3 | - | 11Wh |
ノートパソコン | 25W | 1 | 6 | 150Wh |
冷蔵庫 | - | 1 | 24 | 700Wh |
合計 | 1,461Wh |
この一日に必要な1,461Whが日々充電で補充できればOKです。冷蔵庫を諦めると761Whですが、まだまだ大きい電気量です。更にTV、ノートパソコンを節約したとして、一日当たり最低でも電量500Whでの電力量を確保したいですね。
但し緊急事態が数日続くと想定する場合は、一日の使用量は充電で補充できる電気量にしなければなりません。
全てを太陽光パネルで補うとすると、200Wの太陽光パネルでは実質的には、一日に充電できる電力量は220Whぐらいになるので(計算は「オフグリッド太陽光発電装置は、実使用可能?!」参照)になるので、一日の使用量もこの中に押さえたいですね。
オフグリッドシステムとの比較
ポータブル電源システムと太陽光パネルを用いたオフグリッドシステムを比較してみます。
今回購入したポータブル電源のシステムはシンプルです。他のメーカの多くのものも似た感じです。充電は3通りの方法があり、付属のACアダプター使う、車のカーチャージャーを利用する、そしてソーラパネルから充電するです。特にカーチャージャーは、停電の場合も車にガソリンがあれば充電が可能ですので便利です。
また出力側も色々なタイプがポータブル電源の本体に付いていて便利に利用できます。
本体は今回購入したものはポータブル電源本体が、約6.0㎏で比較的軽いです。これはバッテリーにリチウムイオン電池を使用しているので小型、軽量化できているからです。
次に、オフグリッドソーラーシステムです。このシステム自体はもちろん緊急時に使用できるのですが、どちらかというと田舎暮らしで、全ての電力をこのシステムに置き換えて使用する場合に有効そうです。
それぞれの部品が個別に売られているので、自分なりに工夫してカスタマイズできます。このシステムの多くは、主には鉛蓄電池が使用されているのですが(理由は恐らく値段と寿命)、重さは10㎏以上あります。
とはいえ、リチウムイオン電池の技術も上がって置き換えが進んでいます。
ポータブル電源システムとオフグリッドシステムの使用の比較
システム | 社名 | 価格 千円 | パネル出力 | パネル 動作電圧 |
パネル 動作電流 |
バッテリー 蓄電容量 |
バッテリー 種類 |
定格出力 | 出力波形 |
ポータブル電源システム | |||||||||
グッドグッズ | 85 | 120W | 18V | 6A | 10.8V50A(540Wh) | リチウムイオンバッテリー | 500W | 正弦波 | |
Jackery | 166 | 100W | 18V | 5.5A | 46.4Ah/21.6V(1004Wh) | リチウムイオンバッテリー | 1000W | – | |
オフグリッドシステム | |||||||||
ニッポンソーラー | 42 | 100W | 18V | 5.5A | 12V20Ah(240Wh) | ディープサイクル鉛蓄電池 | 300W | 正弦波 | |
ニッポンソーラー | 81 | 200W | 36V | 5.6A | 12V50Ah(600Wh) | ディープサイクル鉛蓄電池 | 1000W | 正弦波 |
仕様だけ比較するとややポータブル電源システムの方がコストパフォーマンスが低いようです。でも使い勝ってや、重さを比べると圧倒的にポータブル電源の方が良いです。
オフグリッドシステムは実際に購入にしていないので厳密に比較はできませんが、重さは、ポータブル電源システムが本体と太陽光パネルの合計で11㎏(太陽光パネルは4.9㎏)なのに対しオフグリッドシステムはバッテリーだけでそれ以上になります。
コンパクト性や出力の多様性も魅力的です。
逆にオフグリッドのシステムは拡張性があり全ての電力をオフグリッドシステムに置き換える場合は有効です。
グッドグッズ社の太陽光パネルとポータブル電源のシステム
今回購入したのは、ポータブル電源がSPI-64ATJ、折り畳み式のソーラーパネルがTYH-120WAです。同様の商品が他のメーカからも売られているのでOEMのようです。他にもメーカが色々とあるようです。
ポータブル電源の正面です。パネルに①バッテリー残量、②残量低下の警告、③出力中の機器の合計使用時間(推定)、④接続している機器の合計消費電力などを表示します。
LED照明が付いています。3段階で明るさが変えられます。
斜め横から見たところです。
左からソーラー用ケーブル、カーチャージャー用ケーブル、ACアダプターです。
太陽光パネルの折り畳んだ状態です。横にあるグリッドの長さが32㎝です。折り畳みサイズは520×380×20㎜です。
太陽光パネルの開いた状態です。サイズは、520×380㎜です。
まとめ
ポータブル電源は緊急時対応、キャンプ用としては、とても使い勝ってが良いことが分かりました。蓄電容量を考えるともっと増やしたくなりますが、500WAあれば何とか数日はしのげそうです。カーチャージャーで充電できるのも有難い機能です。
オフグリッドのシステムも将来的に規模が拡大でき、全ての電力量を置き換えようと考えている人にとってはとても魅力的なシステムです。私も山小屋に導入できたらと考えています。