木を伐採して森林問題を考えてみた

森林の管理はとても大変です。私が田舎暮らしをしている白州は別荘地帯のそばにあり良く管理できています。でも木の成長はある意味とても早いです。個人が持っている森林で管理が十分できていないエリアもあります。私の山小屋の敷地の周りも以前に比べ木が大きくなり、山に飲み込まれる感じでした。今回山小屋の敷地にある木を10本伐採し明るさを取り戻しました。これを機会に、難しい森林の管理について考えてみました。

 

コンテンツ
・世界・日本の森林の問題
・北杜市の状況
・山小屋周辺の木の伐採
・まとめ

世界・日本の森林の問題

グローバル視点で考えた世界・日本の森林の問題を再確認します。

世界の森林の問題

世界では、熱帯雨林をはじめとする貴重な森林が急速に失われています。人間が農耕を始める前の森林面積60〜70億haから今では約40億haにまで減少しました。減少率に注目すると、1990〜2000年は年平均0.18%、2010〜2015年では年平均0.08%と半減しており、近年、減少の速度はスピードダウンの傾向にはあるようです。2010年〜2015年の5年間では、アフリカと南米では熱帯林の農地転用などにより年平均200万ha以上が減少。一方、アジアでは中国やオーストラリアなどの植林によって森林面積が増加しています。
日本の森について考えるサイト私の森.jpによる。

森林減少の原因はさまざまです。プランテーションといった農地等への土地利用の転換、自然回復力に配慮しない非伝統的な焼畑農業、燃料用木材の過剰な採取、森林火災のほか、違法伐採等によって持続可能な森林経営がなされていないことも大きな原因となっています。

日本の森林の問題

日本の国土のうち約7割が森林です。これは、先進国の中でフィンランドに次いで2番目に高く日本は世界有数の森林国といえます。このうち天然林は5割強、人工林は4割強あり、無立木地(樹木が生立していない林地)は5%程度という構成です。私の森.JP

人工林の多くは、高度成長期に木造の家を建てるために植林されました。しかし、木が建材として利用できるまで成長した現在では、高度成長期ほどの需要はなく、利用量は大きく減少しています。その結果として世界有数の森林保有国になっています。

また日本は有数の木材輸入国でもある。日本の木材自給率は約3割。使用する木材の約7割は安価な輸入に頼っています。これにより森林蓄積量は増加したが、間伐などの手入れの課題もあり森は健全性の問題があります。これらの問題が、やがて山崩れが起こりやすさや、二酸化炭素の吸収能力の低下につながってしまうそうです。

北杜市の状況

森林の構成(北杜市資料
北杜市は、県内最大の602百haの面積を有しており、そのうち森林面積は459百haで森林率76% 全体の森林率は です。森林率は県の平均値となっているが、富士山を遠望し八ヶ岳 や甲斐駒ヶ岳など日本を代表する山々に囲まれた環境は、極め て恵まれています。その構成を見ると、主要樹種別にアカマツ14%、カラマツ22%  広葉樹36%であり、人工林率は37% でありになっています。

冒頭でも記載しましたが、北杜市の森林はいろいろと課題はあるかと思いますが、基本的には良く管理出来ているように思います。以前両親の田舎である熊本の天草に行ったとき、山に入る機会がありましたが、山深く鬱蒼としており、長い間人が入っていないような雰囲気で怖いくらいでした。

ただ、実際にその場にいるといろいろと問題もあります。今回も個人レベル所有の森林や細かいエリアは困っている人が声をあげないとなかなか思うようにいきません。何もしないと木が生えてきたり、成長したりして森林の中に飲み込まれてしまいます。

山小屋周辺の木の伐採

今回伐採の対象にした木は唐松7本、桜1本、栗1本です。私の知っている約20年前からそこそこの大きさで存在していました。唐松は一番高い木で25mぐらいはあります。

今回依頼したのは4千人強の組合員がいる峡北森林組合に依頼しました。個人の木の伐採をやって貰えるのか心配でしたが、問題なく対応してもらえました。また伐採した木は売って頂けるので実際の費用は差し引きとなります。*峡北森林組合は多くの仕事を抱えているようなので良く打合せが必要です。

対象の唐松は日本で唯一の落葉するマツです。冬になると茶色に紅葉して落葉します。木の大きさは、樹高が30m、直径が70㎝ほどになるそうです。敷地の木も大きく育っており、かわいそうな気もしましたが、売られて今後また役に立つとのことでホットしています。

 

伐採前の状況:春から夏にかけては日影が出来てすごしやすいですが、秋以降は高い木々が太陽を遮り、北斜面と相まって日が当たる時間が極端に短くなります。

伐採後の状況:写真では分かりにくいですが、広々と日の当たるエリアが増えました。今後はこの場所を有効に使いたいとおもいます。切株の処理は大変そうです。

切株の状況:切株はこんな感じで残っています。うまく利用できればよいのですが

 

まとめ

森林を管理していくのは大変ですが、微力ながらできることはやっていきたいと考えています。今回山小屋で「WOOD JOB」という林業をテーマにした映画を見ました。三浦しをん原作、江口史靖監督です。自然が好きで、日本映画が好きで、笑える映画が好きな方におすすめです。

・世界や日本の森林の問題を理解しましょう

・日本は有数の森林の保有国です。森林を大事にするとともに有効利用していきましょう

・管理されて森林はすばらしいです。緑は人を元気にします。

 

 

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