中高年でも、ベンチプレスに夢中になっている人は多いと思います。
でも一体何歳まで、自分のMAXを伸ばすことができるのでしょうか?!
2024年のクラッシックベンチの記録を元に、
何歳まで記録を伸ばせる可能性があるかを推定するツールを作成してみました。
これを使ってモチベーションを上げてください!!
まずはツールを使って見てください!
◆入力
①年齢、②現在のMAX重量、③階級を入力してください。
◆結果
①ベンチプレスのMAX重量が伸びる可能性がある年齢
②伸びる可能性がある期間
の2つが表示されます。
現在50歳の人が、頑張れば自分は記録を伸ばせる?
と思う人はいるのではないでしょうか。
このツールに年齢、現在のMAX重量、階級を入力すると
何歳まで記録が伸びる可能性があるかが分かります。
◆例えば
年齢50歳で120kgを挙げている74kg級の人は、
記録はあと何年伸びる可能性があるのでしょうか?
このツールを使うと、65.7歳まで伸びる可能性があると推定されます。
まだ、あと15年以上記録が伸びる可能性があるのです!
◆元データは
基本データは、第25回ジャパンクラシックベンチプレス選⼿権⼤会の出場者の平均記録をベースに推定をしています。
このため日本記録に近い上級者がこのツールを使うと
測定不能(実際にはもう伸びない)という結果になります。
測定不能の場合は、年齢が現在の実年齢より低い値で表示されます。
使用できるのは、全国大会の平均レベル以下の人です。
ツールの原理
基本データは、ノーギアの2024年クラッシックベンチプレス大会です。
データは、日本パワーリフティング協会のHPのこちらにあります。
階級別に挙上重量とカテゴリー(年齢)関係から最小2乗法で線形近似線を引き、
その近似式から推定挙上重量を予想しています。
◆例えば
50歳、74kg級、MAX120kgの人で考えてみます。
横軸のMは、マスターの略です。
実際の計算は、近似線に対して120kg以上を挙げられる年齢を求めています。
約66歳まで(M3~M4の間)はベンチプレスのレベルが上がれば、
120kg以上が挙げられる可能性があります(紫線)。
50歳はM2のスタートポイントです(黄線)。
この2つの差、約16歳が、MAXの更新が可能な期間です(白矢印)。
◆推定の正確らしさ
このツールの推定が正確かどうかは、近似曲線がどれ位正しく引かれているかによります。
最小二乗法では相関係数r2が1に近いほど回帰式が正しいということになります。
一般的に相関あると言われているのは0.5以上です。
今回は階級ごとに近似式を求めているので、その式のr2がどれくらい1に近いかが
推定の正確さです。
データは参加人数が多いほど正確になります。人数が少なく極端に強い人、もしくは弱い人が
いると精度は落ちることになります。
男子階級 | 相関係数 R2 |
59kg | 0.98 |
66kg | 0.95 |
74kg | 0.92 |
83kg | 0.9 |
93kg | 0.93 |
105kg | 0.78 |
120kg | 0.97 |
120kg超 | 0.2 |
120kg級はM4で極端に強い人がいたので、このデータを無効にしました。
120kg超級では参加人数が少なく相関は無くなっています。
女子階級 | 相関係数 R2 |
47kg | 0.58 |
52kg | 0.95 |
57kg | 0.89 |
63kg | 0.79 |
69kg | 0.69 |
76kg | 0.49 |
84kg | 0.69 |
女子は参加人数が少なく、相関係数R2が全体に低くなっています。
84kg級はデータが無かったので69kg級を代用しています。
ベンチプレスを頑張ってきた人ほど、
年齢がすすむと、MAX重量が伸びる余地がなくなっています。
場合によっては記録が落ちてきます。
同じ年齢の人が、自分のMAX重量以上の記録をつくっていることは、
頑張れば自分もそこまでは行けるということです!
これが分かると、モチベーションが高くなります。
もし、もう伸びる余地がないという結果ならば、
それは、あなたが既に全日本レベルを越えてきているからかもしれません!