新しい日本のアウトドアブランドの紹介は、ウルコナ、THE IRON FIELD GEARに次ぎ3社目です。
WAQは、ティピテント、コット、アウトドアワゴン、LED照明などキャンプ用ギアを扱っている2017年にスタートした日本のブランドです。後発ブランドは、特徴のある製品で勝負することが多いのですが、WAQは定番製品で勝負しています。
ネットでその評価をみてみると、多くのサイトで高品質でコストパフォーマンスがよいと評価しています。でもその割に比較記事が少ないのも事実です。後発ブランドが何故そんな高評価をもらっているか調べてみました。
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WAQは大阪市東淀川区に本社を構える日本のメーカーで、2017年設立の若いアウトドアブランドです。
総合アウトドアブランドと紹介している記事もありますが、現在、流行っている車で行くキャンプのギアを提供しています。キャンプ用品のメーカですが、まだまだアイテムとしては多くありません。
主力製品は、定番商品が多いのですが、ネット上の記事や評判は上々です。
キャンプ用品のブランドは多くあります。後発で参入してくると特徴があったり、場合によっては奇抜な商品を前面に出してくることが多いのですが、WAQは定番商品で勝負をしています。
扱っている商品は、ティピテント、コット、マット、アウトドアワゴン、LEDランタン・ヘッドライト、マグカップ、テーブルなどです。主にテント及びテントサイトの用品です。
写真で見る限り、外見はそれほど特殊ではなく普通の感じの商品が多い印象です。そんな中、LED照明だけは斬新さを感じさせます。
ティピテント:ティピーテントは、アメリカの先住民が移動用の住居として使用していた「ティピー」を元に作られたテントです。1本のポールなのでワンポールテントやモノポールテントなどとも呼ばれています。設営がしやすいため、初心者の方にもおすすめのテントです。
「SAKIDORI」サイトを参考にしました。
WAQのサイトは画像をクリックしてください
2wayコット:コットは、キャンプ等で就寝時に使用する簡易ベッドの総称です。2wayコット高さが2段階に設定できるもので、季節や気分などで高さを変えて使用します。
WAQのサイトは画像をクリックしてください
下記の主要製品の評価よりWAQの実力を考えてみました。一部推定もありますのでご容赦ください。
背景:WAQが事業展開をしている、最近流行りの手軽にできるキャンプは、ここ数年人気となっていて、それに伴って国内の多くのブランドが立ち上がっています。その中の一つにWAQがあります。それ以前から事業を展開しているブランドは、やや割高感のある製品を販売しているようです。
WQAの実力:WAQは後発ですが、通販サイトに展開している低価格のブランド(含む中国)と比べても価格では遜色ありません。仕様面でも遜色はなく、日本メーカであることから信頼度もあり人気となっているようです。
主要製品である、ティピテント、2WAYコットについては下記「主要製品を評価してみた!」を確認してくださいね。
商品の評価方法
40年以上アウトドアにかかわっています。山登りから始めているのでキャンプも山道具を使うことが多くなっています。
そのため、最近流行りの少し豪華目のキャンプはそれほど経験がなくブランドも有名なものしか認知していません。また全てのものを購入して比較するのも現実的ではないので、以下の手順で評価してみました。
売れ筋ランキングはアマゾンの売れ筋ランキング100と楽天市場のランキングを利用しています。
当然のことながら、これらの通販サイトに強いメーカがピックアップされます。注意が必要なのは有名で強いアウトドアブランドの一部は自分で通販サイトを持っており、これらの通販サイトに出店してない場合もあります。
この手順でWAQの主要製品であるティピテント、コット、アウトドアワゴンを比較してみます!
比較ブランド及び製品のピックアップ
アマゾンの売れ筋ランキング100と楽天市場のランキングを使います。ティピテントで上位から10社程度ピックアップしました。
アマゾン ランキング |
ブランド | 収容人数 | 国 | 創業 |
3 | soomloom (スームルーム) |
4人 | 中国 | 2012年 |
7 | TOMOUNT | 3~6人 | 日本 | 2021年 |
13 | OneTigris (ワンティグリス) |
2~4人 | 中国 | 2014年 |
17 | DOD (ディーオーディー) |
5人 | 日本 | 1997年 |
21 | Gonex (ゴネックス) |
1人 | 中国 | 2009年 |
22 | BUNDOK (バンドック) |
1人 | 日本 | 1962年 |
25 | GOGlamping | 1人 | 中国・日本? | 2020年 |
29 | TOMOUNT | 1~2人 | 日本 | 2021年 |
34 | S’more (スモア) |
5~6人 | 日本 | 2020年 |
38 | DOD | 3人 | 日本 | 1997年 |
41 | コールマン | 3人 | 米国 | 1990年頃 |
81 | WAQ | 1人 | 日本 | 2017年 |
表はアマゾンのランクです。楽天市場も選択されるブランドとしてはほぼ同じです。このランクは日々大きく変化しています。楽天市場では、WAQの一人用のティピテントが1位のタイミングもありました。
ここで分かったのは・・
・数あるテントのタイプの中でティピテントの占める割合は意外と大きい
・格安ブランドは中国ブランドが多い
・ここ数年の内に創業したブランドが多い
・日本と中国ブランドが多い
等々です。
製品の評価ポイントは?
今回は、1人用ティピテントでWAQの実力を確認します。評価のポイント決めて表を作りました。実際に選ぶときは、デザインも大きな要素なのですが、評価が難しいので除きました。
評価のポイント | WAQ | Gonex (ゴネックス) |
BUNDOK (バンドック) |
GOGlamping | TOMOUNT |
国 | 日本 | 中国 | 日本 | 中国・日本? | 日本 |
外寸 | 240×240×150cm | 300× 300×180cm; | 約240x240x150㎝ | 240×220×150cm | 270×270×170㎝ |
インナーテント サイズ |
230×110×135cm | 260×110×150㎝ | 220x100x135cm | 230×90×135cm | 230×120×150㎝ |
収納サイズ | 57×22×22cm | 60×30×30㎝ | 約44x24x24cm | 45×15×15cm | 55×20×20㎝ |
重量 | 6.5kg | 5.8 Kg | 約4.8kg | 2.06kg | 6.7㎏ |
材質 | T/C | 本体:T/C フロア: 300Dオックスフォード |
フライ:T/C インナー:ポリエステルメッシュ |
ポリエステル | T/C |
価格 | 29,800円 | 28,999円 | 27,800円 | 9,480円 | 21,900円 |
評価のポイント補足
・材質:材質はT/C(ポリコットン)が主流でおすすめです。T/Cは、ポリエステルとコットンを混ぜた素材です。ポリエステル65%~70%のものが多く使用されています。コットンのメリットを保ったまま、軽量で扱いやすくした生地です。遮光性と通気性を兼ね備えています。
コットンは、水を吸ってくれるから結露しにくく、ポリエステルは火に弱いのですがT/ C(コットン)は比較的火に強いと言われています。
・重量:素材の影響が大きく、全体をT/Cで作ると重量は重くなります。軽量化を優先する場合はポリエステルを使用します。ポリエステルは吸水性が低く多くのテントが使用しています。
WAQの強み
WAQの強みはなんでしょうか?
日本におけるティピテントを使用するシーンは、登山ではなく、車で出かけていきテンバにテントを張り食事、お酒、焚火などを楽しむような感じと想定しているようです。このため、重量はある程度犠牲にしてもT/Cのもつ遮光性や通気性、火に強い特性を優先しているようです。
WAQは、シーンや目的を明確に持っていたので、これにマッチしたユーザの間では人気になっているのではないでしょうか!
他の強みは、仕様が似ている中国製のGonex(ゴネックス)と比べ価格的に遜色ありません。また日本製の信頼感やデザイン性の高さなどもあげられます。
WAQの強み
・キャンプのシーンや目的の想定がしっかりしている
・同等仕様の中国製品に対しても価格で遜色なし
・日本製がブランド力となっている
・デザイン性が高い
2つ目のギアは2WAYコットです。
比較ブランド及び製品のピックアップ
同様にアマゾンの売れ筋ランキング100と楽天市場のランキングで2WAYコットを上位から10社程度ピックアップします。
アマゾン順位 | ブランド | 国 | 創業 |
3 | WAQ | 日本 | 2017年 |
5 | VENTLAX | 日本 | 2016年 |
12 | TOMOUNT | 日本 | 2021年 |
13 | BROOKLYN OUTDOOR COMPANY | 米国 | 2016年 |
19 | Nicelee (ナイスリー) | 日本 | 2017年 |
21 | YOLER(ヨーラー) | 中国 | 2015年 |
30 | FUTURE FOX | 日本 | 2020年 |
34 | ColaPuente | 日本 | ? |
40 | OneTigris(ワンティグリス) | 中国 | 2014年 |
44 | awnec | 日本 | ? |
表はアマゾン「アウトドア用折りたたみベッド」のランキングです。楽天市場と少し差がありましたが、この表からブランドを選択しました。
ここで分かったのは・・
・日本ブランドが多い、中国もあるが、予想より少ない
・ここ数年創業した若いブランドが多く、有名ブランドはない
製品の評価ポイントは?
2WAYコットの本当の評価ポイントはいかに気持ちよく眠れるかです。でもこれを数字などで表現するのは難しいです。そこでサイズや素材などで表現することになります。
WAQ | VENTLAX | TOMOUNT | BROOKLYN OUTDOOR COMPANY | Nicelee (ナイスリー) |
|
国 | 日本 | 日本 | 日本 | 米国 | 日本 |
サイズ | 190×67㎝ | 190×67㎝ | 190×65cm | 190 x 68 cm | 192 x 67cm |
高さ | H:37cm、 L:17cm | H:37cm、 L:約17cm | H 約38cm L 約12.5cm | H 約37cm L 約17cm | H 約37cm L 約17cm |
収納 | 60×18×18cm | 56 x17 x17cm | 53x18x12.5cm | 52cm×Φ18cm | 55 x 18.2 x 17.4 cm |
重さ | 3.2㎏ | 3㎏ | 2.7㎏ | 3.2㎏ | 3.2㎏ |
耐荷重 | 150㎏ | 150㎏ | 150㎏ | 150㎏ | 150㎏ |
素材 生地 | 300D ナイロン | 600D ポリエステル | 600D オックスフォード | 300D ナイロン | 600D オックスフォード ナイロン |
素材 フレーム | ジュラルミン(A7075) | ジュラルミン(A7075) | ジュラルミン(A7075) | ジュラルミン(A7075) | ジュラルミン(A7075) |
足数 | 3セット | 3セット | 3セット | 3セット | 3セット |
価格 | 15,800円 | 14,800円 | 12.600円 | 15,980円 | 12,800円 |
この表を確認したとき少し愕然としました。仕様的には、大きな差はないのです。生地の差があるのと、TOMOUNT製の重さがやや軽い所です。
評価のポイント補足
コットの仕様的な違いで一番大きそうなのが生地の違いです。燃えにくナイロンの方がよいようなきもしますが、個人的にはナイロンの600Dオックスフォードがが好みです。人により好みも違うので肌触りなどをキャンプ用品店などで確認するのもよいかと思います。
オックスフォード生地:オックスフォードは生地の織り方です。平織物の一種ですが、数本の糸をまとめて織る形のため、通常の平織りよりも隙間が多いので通気性が良いことや、軽く柔らかい生地である点が特徴です。
ナイロンとポリエステルの違い:ナイロンもポリエステルも合成繊維です。一番の違いは、燃焼性でナイロンの方がポリエステルよるも燃え難い素材です。
D(デニール):繊維の太さを表す単位のことで、合成繊維では、この単位が使用されています。数字が大きければ、重くて厚い。数字が小さければ、軽くて薄い生地です。
ウルコナのサイトは画像をクリック
WAQの強み
残念ながらこの情報からだけでは、WAQの強みは明確になってません。ネット上の多くのWAQの評判の根拠の一つは、比較相手がヘリノックス製のコットの場合が多いようです。
ヘリノックス製のコットは定評のある先行メーカということもあり品質や性能で定評があります。でもその価格はかなり高額です。このためWAQの製品がコストパフォーマンスが高いという構図になっているようです。
今回取り上げた、どのコットもコストパフォーマンスでは負けていないようです。決めては表に現れない寝心地になるようです。
現在の少し豪華なキャンプブームに乗って多くのブランドが立ちあがりました。そのブームに乗って新しいブランドを立ち上げたのがWAQです。
強みは、主要なアイテムで製品を持っていること、通販サイトでコストパフォーマンスが高いと評価を得ていること、日本メーカとして品質、信頼性があるとの評価を得ていることです。
日本メーカの新しい良い製品の開発と発展を応援していきたいですね。