田舎暮らしの水の確保は苦労があります。水道が通じている場所であれば、使用料を払って使えばよいのです。でも我々が、求めている田舎暮らしでは、水道がない場合があります。
私の田舎暮らしもいろいろと苦労しました。田舎ぐらしの水の確保方法を紹介します。
・取水方法
1、ポリタンクとペットボトル
2、川の水の利用
3、雨水利用のシステム
4、井戸
・まとめ
世界と日本の水事情
世界の人口は2018年で73憶人です。水問題の中で深刻なのは、飲み水の問題です。色々な統計がありますが、安全な水を飲めない人は7~9億人もいるそうです。また世界の水道水が飲める国は、世界196カ国中たったの15カ国程度だそうです。多くの国では水を煮沸したり、ミネラルウォーターを買って飲んでいます。
日本の水道普及率は97%程度です。この3%は、日本には小さな島があるためとのことです。本当ですかね、井戸で生活している方は、感覚ではもっと多いような気がします。今から、この3%程度に該当する話をしましょう。
1、ポリタンクとペットボトル
ポリタンクとペットボトルは水供給の最低減であり基本です。ポリタンクの水はトイレは掃除などの雑用に使い、ペットボトルの水は飲用です。白州では道の駅には水汲み場があり、美味しい水で有名で以前は多くの人が行列を作っていました。現在はそれほどでは無いようです。私もここで水を汲んで使っていました。
以外と、この方法でも風呂やシャワーを除けば何とかなります。ただトイレの水として使うためには量が多くなり運ぶのが大変です。トイレは節水タイプで大6リットル、小5リットルの物が大半だそうです。
2、川の水の利用
私の白州の土地の横には小さな川が流れています。この川から水を引いて使おうと検討したことがあります。
水を引くこと自体は簡単そうです。基本的には団地にある給水塔の原理です。一度使う位置より高い位置に水を貯水してその圧力で水を流せばOKです。
具体的には、川が流れている上流(水を使う位置より高い所)にホースの取水口を設けます。その後に貯水槽、ろ過槽を用意し順番に通していきます。基本的にはこのホースの先を水道管につないでおけば、蛇口から水がでます。ホースは山の中で、たまに見かける黒いポリエチレンパイプを使います。川の位置が水を使用する位置より低い場合は吸い上げ用のポンプが必要となります。このシステムで難しいのは、取水口だそうです。雨が降って位置が変わったり、木の葉や土で詰まったりします。
ところが、実際には水利権に関わる問題でそう簡単ではありません。根拠になる法律は、明治29年に成立した河川法です。
それ以前から農業用水として取水を行っていた慣行水利権者以外は、河川管理者の許可を得ないと取水が行えません。その水利の用途には、農業用潅漑、水道等の取水、発電などが含まれます。この規制があるため私も実際には川から水を引きませんでした。
3、雨水利用のシステム
雨水利用のシステムはどこでも使用可能な水供給システムの一つです。世の中には色々な雨水利用のシステムがありますが、非常にシンプルなもので実現しました。構成を下図します。
雨戸で集水した水を簡易的な浄化槽を通し集積タンクに蓄積します。浅井戸ポンプを設けて、後は蛇口を開くと水が流れる仕組みです。集積タンクは800Lほどあります。掛った費用は材料費だけで20万円ほど掛かりました。
このシステムを3~4年使いましたが、やはり雨水なので衛生的な部分には使用できず、井戸へと移行していきました。
4、井戸
白州は水の美味しいところです。特に南アルプスの山際は山からのミネラルたっぷりの水が流れてきています。そんな水を田舎暮らしで使わないのはもったいないです。
近所にある井戸は、3件の家に供給していおり仲間に入れて貰えませんでした。そのため雨水のシステムを導入したりしました。数年後再度お願いすると心良く仲間に入れさせてもらえました。井戸がある場所より私の土地の方が高いところにありましたが問題なく水が蛇口からでます。初期設備費は35万円かかりましたが満足しています。
ちなみに、井戸の水は、白州の道の駅の水より更に美味しく当初相模原の家の周りの人に配っていました。
まとめ
水道が使えない土地での水の確保は大変です。その土地や環境に合わせた工夫をして確保しましょう。
・世界では飲み水が確保できない地域がまだまだあります。日本に生まれたことを感謝しましょう。
・共同の井戸が使用可能であれば、確実で美味しい水が飲めます。
・雨水利用のシステムもうまく使えばとても便利です。