ベンチプレスを行うときに、意外と挙上重量に影響があるのがバーの握り方や握り幅です。一番大事なポイントと言っている方もいます。これは握り方に連動してフォームが変える必要があるからだと思います。
最近手首が痛くなり、握り幅を変え少し狭めにしたのですが、色々なことが分かりました。手幅を狭めたときの長所や短所、握り方について考えてみました。
1ー1、バーの握り方の種類
1ー2、バーの握る意識
2、バーの握り幅
2-1、中指を81㎝ラインに合わせたとき(手幅狭め)のメリット
2-2、人差し指を81㎝ラインに合わせたとき(手幅広め)のメリット
3、まとめ
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1、バーの握り方
1ー1、バーの握り方の種類
バーの握り方には、大きくは、サムレスとサムアラウンドがあります。
安全確保のため、サムアラウンドがおすすめです。サムアラウンドは親指と他の4本の指で包み込むように握ります。
サムアラウンドの握りです。
サムレスは、手のひらに乗せたバーを親指を外し4本の指で握るのですが、親指で握りこんでないのでバーが胸に落ちる可能性があります。
サムレスの握りです。
私もかっては、サムレスでやっていましたが、サムレスを私にすすめてくれた人が、胸の上にバー(90㎏)を落としたのです。速やかにサムアラウンドに変えました。
でもジムに行くと時々サムレスで握っている人がいます。何故なのでしょう? 実はサムレスの方が、腕の芯にのせやすいのです。尺骨の上にのり易いという言い方をする人もいます。
芯にのると、バーを押す感覚が生まれ高重量を扱えるようになります。
1ー2、バーの握る意識
バーを握るときは、小指、薬指、中指で握り込み親指人差し指は浮かせかげんでかまいません。また握るときに手を八の字にして尺骨にのせることを意識するとよい握りになります。
尺骨の位置を確認しましょう。尺骨の芯をとらえるつもりで握るのがコツです。
実は、私は最近この八の字を意識しすぎて手首が痛くなったことがあります。手首が硬い人はあまり極端に八の字を作らなくてもよいかと思います。
とにかく芯にのせることを意識して握るのがよいですね。
2、バーの握り幅
バーには幅81cmの位置に印が入っています。ベンチプレスの試合ではこの81cmを基準にしています。
JPA(日本パワーリフティング協会)のルールブックには
バーの握り幅は、左右の人差し指間で最大81㎝とし、人差し指は81㎝のマークより内 側の部分になければならない。(どこから見ても81cm のマークが隠れている事)とあります。
矢印の位置に81cmの印があります。
一般的には、高重量を挙げるとき手幅を広げて、下す距離(胸までの距離)を短くする方が有利に働きます。
今回は、この81㎝の線に中指で合わせるか、人差し指で合わせるかの議論です。たった2㎝ぐらいの話ですが、この違いが挙上重量に影響するのです。
人差し指を線に合わせたときは、広め、中指で合わせたときは、狭めになります。
中指を81㎝ラインに合わせたとき(手幅狭め)のメリット
前記した通り、私は、手の八の字を意識しすぎたため、手首を痛めていまいました。この時に行ったのが、この中指で合わせる手幅です。
この手幅にしてからは、角度が少し変わったせいか、手首が痛くなることはありません。
他にも良いことがあります。
手幅を狭めることで、肘を絞りやすくなり、よりお腹側にバーを下ろしやすくなります。
バーをお腹側に下せるようになると、より重たい重量を挙げるテクニックとして、足を使ってあげる方法(レッグドライブ)がやりやすくなります。
レッグドライブがうまく使えるようになるとテクニックレベルが1ランク上がったことになります。
また、よりお腹側に下すフォームは肩を痛めにくいというメリットもあります。
人差し指を81㎝ラインに合わせたとき(手幅広め)のメリット
試合に出ている人やより重たい重量を目指している人は、この手幅で行っている人が多いかと思います。上記したように、より胸に下す距離が短い手幅の広いフォームを多くの人が目指しています。
中指で合わせたときのメリットも多いので暫くはその握りでやっていたのですが、どうもMAX値は伸びない、むしろ少し下がる感じでした。恐らくテクニック不足もあるのでしょうが・・
人差し指で合わせて行ってきた期間の方が長いので、芯にのせるとか、力を伝えるというテクニックがより出しやすい感じです。2.5から5㎏重量の感じが違います。
デメリットは、MAXに近い重量のときは、肩を使い始めるので怪我はよりし易くなりやすい感じです。
まとめ
現時点では、人差し指を81㎝ラインに合わせ、バーを芯にのせつつ少しお腹側に下すのが、私の中ではベストです。
ベンチプレスはシンプルな競技ですが、とても奥が深いです。握り一つで結構悩んでいます。
更に詳しくは、こちらのサイトで