スポーツジムで密になるのが嫌な人や、忙しくて平日は時間が取れない人でも自宅でベンチプレス100㎏を目指すトレーニングができる低価格のベンチプレスマシンを探しました。
自宅で、おすすめの本格的なベンチプレス台のランキングを作りました。100㎏を目指すために選んだベンチプレス台の仕様は公式台を基準に準ずるものを選びました。
ベンチプレスを行う器具には幾つかの種類があります。スポーツジムで使用しているベンチプレス用のマシンと家庭用では少し異なります。
スポーツジムでベンチプレスを行うマシンは、専用のベンチプレス台と色々なトレーニングができるパワーラックと呼ばれている2種類です。
パワーラック
IROTEC(アイロテック) パワーラックHPM 高重量対応
専用ベンチプレス台には、ナロウとワイドがあり、高重量や競技用はワイドベンチプレス台で行います。ナロウのベンチプレス台は安定性を欠き低重量では問題ないのですが、100㎏を目指すならば、ワイドベンチプレス台を使う必要があります。
ナロウベンチ台
ファイティングロード Co., Ltd. (FIGHTINGROAD Co., Ltd.) トレーニングベンチ
ベンチプレス100㎏を挙げるためには、フォームが大切になり、色々なテクニックを使います。YouTubeなどで紹介されているフォームやテクニックは全てワイドベンチで行なわれています。競技で使われている公式台やそれに準じている台を使っています。
ホームジム用にも専用のベンチプレス台はあるのですが、ベンチプレス以外にもスクワットなど色々なトレーニングができるベンチプレスラックやハーフラックと呼ばれているマシンが人気です。
ベンチプレスラック
FIELDOOR ベンチプレスラック/スクワットラック 【ワインレッド】
これらのラックは、ラックとベンチ台が分かれているのが特徴です。購入するときは、ラックとベンチ台を購入する必要があります。
ベンチプレス台により挙上重量ややり易さは変わります。慣れによるところもありますが、私の経験では公式台はやり易いベンチ台が多いですね。
写真は、日本のメーカーのBULの公式台です。BULのサイトはこちら
ベンチ&スクワットラック BL-BSR (日本製 )
・Size:W2,300 × L1,700 × H 1,280(mm)
・ベンチプレス:ラック調整/床から740~1,390mm
・耐久重量:500kg(片側)
◆ベンチプレス台の寸法仕様
JPAのルールブックにはベンチプレス台について下記の記載があります。
ベンチ台は丈夫で安定した構造であり、その規格は次の通りとする。
・長さ⑤・・・1.22m以上で上面は水平である事。
・幅④・・・・29㎝~32㎝。
・高さ・・・ベンチ台のパッドを押し付けないで、その表面から床までが42㎝~45㎝ラック(バーベルスタンド)の高さ②は、可動式であっても固定式であっても75㎝②+③~110㎝までの調整が出来なければならない。
・バーベルスタンド間は、内側①が最低1.10m(110㎝)離れていること。
・ベンチ台の頭部は両側支柱(バーベルスタンド)の中央から22㎝±5㎝であること。
・大会の規模を問わず、公式競技会(ベンチプレス大会も含む)でのベンチプレス競技では、セーフティラックの設置を義務付ける。
◆各サイズとチェックポイント
①バーベルスタンド内側のサイズ:このサイズは、ホームジム用では短めのものが多いのですが、ベンチプレスを行うときは、バーベルの81㎝ラインを人差し指に合わせて握ることが多いので、このサイズが小さいと手を挟む可能性があるので、大事なポイントです。
②ベンチ台からラック(バーベルスタンド)までの高さ:最適な距離は人により違い、体の厚みや手の長さフォームなどにより変わります。上級者になるほどこの距離を短くしようとフォームを組みます。
③ベンチ台の高さ:体の大きさにもよりますが、多くの人はベンチ台の高さが高い方がやり易いという人が多いようです。公式台の42~45㎝が目安になります。
また床からラックまでの高さ(公式台では75cm以上)もチェックポイントになります。高い方は余裕があるので小柄な人が使うときは注意が必要です。
④ベンチ台の幅:あまり幅が狭いと安定しません。セパレート式の場合は、自分にあった幅の台を購入しましょう!
⑤ベンチ台の長さ:こちらも短いと安定しません。セパレート式の場合は、長い側に規定がないので自分にあったものを選びましょう!
*数字の①から⑤はBULの写真内の寸法です。
評価のポイントさえ押さえておけば、ネット上などで自分の好みのベンチプレス台を見つけたときに良いマシンかどうかの判断が簡単できます!
今回はベンチプレス100㎏を自宅で目指すためのマシンです。前提条件で以下を考慮しました。
・ワイドベンチ台に相当するもの(バーベルスタンドの間の内側が110㎝以上が望ましい)
・自宅なのでコンパクト性の高いもの、バーベルを載せる部分とベンチ台部分が分かれているもの
・セーフティ(安全装置)が付いているもの
この前提条件では、バーベルを載せる部分とベンチ台はセパレートタイプになります。今回はベンチ台は評価外としています。ベンチ台は購入するときは上記公式台の寸法を参考にしてください。
◆その他の評価のポイント
①価格・・価格が安いもの
②重さ・・なるべく軽いもの
③耐荷重・・使用する重量(100㎏)に対し十分余裕のあるもの
④保管時のサイズ・・自宅の部屋に置いたときになるベル場所を取らないもの
⑤公式台寸法仕様に準じたもの・・バーベルスタンド内側のサイズ(110㎝以上)、床からラックまでの高さ(75cm以上)
◆評価基準
評価を数値化するために各項目を独断と偏見で決めました。
評点 | 価格 | 重さ | 耐荷重 | 保管サイズ | 公式台に準じているか |
5 | 1万円以下 | 10㎏以下 | 500㎏以上 | 35%以下 | 2つ満たす |
4 | 2万円以下 | 20㎏以下 | 400㎏以上 | 40%以下 | |
3 | 3万円以下 | 30㎏以下 | 300㎏以上 | 45%以下 | 1つ満たす |
2 | 4万円以下 | 40㎏以下 | 200㎏以上 | 50%以下 | |
1 | 5万円以下 | 100㎏以下 | 100㎏以上 | 55%以下 | 満たさない |
*保管サイズは江戸間1畳分の広さ88㎝×176㎝⇒15,488㎝²の何パーセントが保管サイズかで評価しました。
*公式台に準じているかは、バーベルスタンド内側のサイズ110㎝以上と床からバーベルスタンドまでの高さ75cm以上の2か所をチェックしました。
各製品の評価ポイントの数値をまとめました。
ブランド名 | 価格 円 | 重さ kg | 耐荷重 kg | 保管時サイズ | 公式台に準じた寸法 | |||
縦 cm | 横 cm | % | 横 cm | 高さ cm | ||||
FIELDOOR | 14,200 | 25 | 250 | 85 | 77 | 42% | 63~108 | 80~135 |
GronG | 15,480 | 24 | 250 | 84 | 72 | 39% | 72~117 | 90~141 |
BARWING | 9,780 | 22 | 360 | 77.3 | 73.5 | 37% | 68.5~119.5 | 88~137 |
AGGJ | 35,039 | 14 | 200 | 70 | 90 | 41% | 可変 | 86~152 |
リーディングエッジ | 8,090 | 27.5 | 300 | 85 | 90 | 49% | 74~104 | 90~140 |
Mud Bull | 14,800 | 25 | 280 | 85 | 79 | 43% | 69~114 | 92~150 |
上の表を評価基準で評価しました。
ブランド名 | 価格 | 重さ | 耐荷重 | 保管サイズ | 公式台準じているか | 総合点 |
FIELDOOR | 4 | 3 | 2 | 3 | 1 | 13 |
GronG | 4 | 3 | 2 | 4 | 3 | 16 |
BARWING | 5 | 3 | 3 | 4 | 3 | 18 |
AGGJ | 2 | 4 | 2 | 3 | 3 | 14 |
リーディングエッジ | 5 | 3 | 3 | 2 | 1 | 14 |
Mud Bull | 4 | 3 | 2 | 3 | 3 | 15 |
評価は上の表のようになりましたが、実際に選ぶ時は、懐具合、体格、部屋の広さなどを考えて、どの製品が自分に最適かを判断することが大切です。
以下の個別の評価も参考にしてください!!
評価の結果:コストパフォーマンスが高い製品です。価格は2021年1月時点でキャンペーンで9,780円です。通常価格でも11,180円です(アマゾン)。見掛けは武骨ですが、価格の割に仕様は他製品に比較しても遜色ありません。
評価の結果:全体にとてもバランスがよい製品です。保管サイズも小さいです。気になるところは、床からラックまでの高さが90㎝からなので小柄な人はそれで問題ないかをジムなどにメジャーを持って確認するのが良いと思います。
評価結果:こちらも全体にバランスが取れた製品です。説明文では細かいところに気を使っているのが読み取れます。懸念点は保管サイズの縦方向が不明なところと床からラックまでの高さが92㎝からなので小柄な人は確認が必要です。
評価の結果:特徴は左右のラックがセパレートになっていることです(写真参照)。重さは14㎏台で他製品に比べ軽くなっています。価格は35,000円台で高価です。他の製品に比べ特徴のある製品になっています。
評価結果:アマゾンで8,090円とコストパフォーマンスが高い製品です。バーベルスタンド内側のサイズ104㎝と今回の製品の中では一番狭く体の大きい人は確認が必要そうです。公式台では110㎝以上となっています。床からラックまでの高さが90㎝からなので小柄な人は確認が必要です。
評価の結果: 「公式台に準じているか」以外はバランスがとれた製品です。
公式台に準じているかのバーベルスタンド内側のサイズ110㎝にたいしては108㎝、床からラックまでの高さ75cm以上に対しては80㎝とかなり近い値です。前者は体が大きくなければOKですし、後者は、小柄でなく手がベンチ台から無理なく届けばOKです。
色もワインレッドで部屋に置くにはオシャレです。個人的にはおすすめです。
このベンチプレスラックを使った記事が紹介されており、とても参考になります。「筋トレ大好きライターが挑んだ「おうちのジム化」、その顛末を教えます」
ベンチプレスを始めるに他に必要なものは、フラットベンチ、バーベル(バー、シャフトとも呼ぶ)とプレート(重り)とバーベルが傾いてもプレートが落ちないようにするカラーです。
◆フラットベンチ
フラットベンチで縦、横、高さが公式台に入っているものは、ほとんどありません。特に長さは全体に短いものが多いようです。個人的には高さが一番挙上重量への影響が大きいと思っているので、高さを優先して探してみました。
公式台:長さ×高さ×幅 ⇒ 122㎝×42~45㎝×29~32㎝
YouTen(ユーテン) フラットベンチ 長さ×高さ×幅 ⇒ 120㎝×可変(42.5、44.4㎝)×26㎝
やや幅が狭いですが他は問題ないかと思います。
◆バーベル
バーベルにはプレートを取りつける部分(スリーブ)がありますが、これには2種類の太さがあります。一つは直径50mmのもので、五輪競技のウエイトリフティングに用いられることから「オリンピックシャフト」と呼ばれています。
もう一つの種類は直径28mmのもので、主に小規模なジムやホームジムで使用されています。
50mmシャフトはスリーブが回転式となっており、バーベルの挙上動作がスムーズなのがメリットですが、価格が高いというデメリットがあります。ホームジムではこだわりがなければ、28mmシャフトを選択する方が、バーベルもプレートも価格は半分程度で抑えることができます。
◆プレート
プレートはバーベルの径に合わせて28㎜用と50㎜用があります。多くの場合は〇〇〇㎏セットで販売しています。おすすめのiROTECのバーベル・プレート・カラーのセットを紹介しておきます。プレートは140㎏のセットです。バーベルは長さが160㎝、180㎝、200㎝から選択できます。
耐荷重は、200~300㎏と高い値をうたっている製品が多いですが、安全性を考えると、この価格帯のものでは、使用荷重を100㎏程度で抑えると安心して使えそうです。特にバーベルを置くところの強度や置き易さ、セーフティの長さや高さも考慮するポイントです。
気になる点はアマゾンや楽天のレビュー記事や問い合わせて確認してから購入することをおすすめします。
安全でコンパクトのベンチプレス台が自宅にあると強くなる時間もかなり短縮されそうです!!