スイス アーミナイフを知っていますか?! スイスの軍隊の日常活動で採用されているメーカーのナイフです。そのマルチの機能や信頼性の高さから多くの人が登山やキャンプで愛用しています。
多くの雪山登山者にとっては、このナイフは大切なお守りになります。雪崩でテント内に閉じ込められたときは、このナイフでテントを切り裂いて脱出するのです。
でも、それ以外にも色々と便利に使えるので、現在はマルチツールと呼ばれています。
◆スイスアーミナイフの種類
◆我が家のスイスアーミナイフ
◆おすすめのスイスアーミナイフ
スモール・マルチツール
・クラッシック
ミディアム・マルチツール
・カデット
・ソルジャー
・エクセルシオール
ラージ・マルチツール
・ソルジャーナイフ
・ハンティング
◆まとめ
スイス アーミナイフは、ビクトリノックス社やウェンガー社がスイス軍の装備として作られていたことを起源としたナイフです。赤色のボディにスイスの国旗の十字マークがついているナイフです。
スイスアーミーナイフはこんな感じのナイフです
ビクトリーノックスとウェンガーが2大メーカでスイス軍にナイフを納入していましたが、2005年にウェンガーはビクトリーノックスに吸収されています。このため、現在は、スイス アーミナイフと言えばビクトリーノックスのナイフということになります。
ビクトリノックスは1884年に創業されました。コンパクトでマルチな機能を持つナイフが開発され、現在では、ビクトリーノックスのナイフはマルチツールと呼ばれています。
スイス軍に採用されていたソルジャー・ナイフです。1961年から2008年まで製造されていました。ウィキペディアより
2008年以降にスイス軍に採用されているソルジャー・ナイフです。
ビクトリーノックスのマルチツールは多岐に渡っています。その中でキャンプや登山に使用可能なシリーズは、スモール・マルチツール、ミディアム・マルチツール、ラージ・マルチツールの3つにサイズで分類しています。
それぞれの差は長さです。おおむねスモールは58mm、ミディアム91、93mm、ラージ111、136mmのサイズです。
ざっくりでは、キャンプや登山で緊急時やサブで使用するにはミディアムがおすすめです。キャンプや登山で本格的に料理したりツールを利用してハードな作業を行うときはラージがおすすめです。
スモールは無いよりは便利程度に考えておいた方がよいかと思います。
ナイフのみのモデルや多くのマルチ機能を有したツールなどがあり、選択に困りますが、一体何に使う(使う可能性がある)かをよく考え選びましょう!
我が家には4つのスイス アーミナイフがあります。どれも入手したのは山に頻繁に行っていた時期のものです。スイスアーミナイフは多機能が売りのものが多いのですが、登山用に購入したので、どれもシンプルなものばかりです。
じゃがいもやニンジン、フランスパンなどを持っていく山行もありましたが、そんな時は調理用のメインになるナイフを別に持っていきました。スイスアーミナイフは料理用としてはサブとして使用していました。
①ウェンガー製ナイフ
ラージブレイド(大刃)とスモールブレード(小刃)のみのシンプルなナイフです。ウェンガー製でラージブレイドにWenger Deiemont Switzerlandと彫り込まれています。
サイズは、実測で長さ84㎜、厚さ5㎜、重さ21.2gでとても薄く、軽量です。現在ビクトリーノックスで売られているエクセルシオールとほぼ同じ仕様です。
このナイフは最初に購入したアーミーナイフです。1981年頃に最初に雪山に行くことになったときに、先輩から護身用のナイフを購入しろと言われて買いました。
冒頭書いたように、雪崩にテントが埋まったときにテントを切り裂いて出てこれるように購入しまいした。寝るときに首にぶら下げて寝ていましたが、幸いなことにその用途では使用することがありませんでした。
②ミディアム・マルチツールのビクトリーノックス 8機能ナイフ
ラージブレード、スモールブレード、カン切り、マイナスドライバー 3mm、せん抜き、マイナスドライバー 6mm、ワイヤーストリッパー、キーリングの8機能がついたマルチツールのナイフです。
サイズは実測で長さ84㎜、厚さ12.5㎜ 重さ50gです。厚みが厚く存在感があります。その後同じ仕様で薄型のものが発売されています。現在のビクトリーノックスで売られているリクルートに仕様が似ていますが、リクルートには、ピンセットとつまよーじが付いています。
このナイフは同じ山の会に居た嫁さんが使っていたナイフです。購入時期は、①のウェンガーナイフと同時の1981年頃です。ビクトリーノックスのマークが旧型のマークで歴史を感じさせます。
③ミディアム・マルチツールのビクトリーノックス 8機能ナイフ
②のナイフと同様、ラージブレード、スモールブレード、カン切り、マイナスドライバー 3mm、せん抜き、マイナスドライバー 6mm、ワイヤーストリッパー、キーリングの8機能がついたマルチツールのナイフです。
サイズは実測で長さ 84㎜、厚さ 8㎜、重さ47 gです。機能的には②のビクトリーノックスの8機能ナイフと同等ですが厚みは4㎜以上薄くなっています。カバーの素材が変わり厚みが薄くなっています。
このナイフはハードな山登り(特に雪山)を卒業して、比較的のんびりと登っていた時期に購入しましした。首からぶら下げるにはやや重い感じですが、ナイフとしての存在感は高く機能も増えています。
購入したのは1990年前後ですが、ビクトリーノックスのマークは未だ旧タイプです。
④スモール・マルチツールのビクトリーノックスの6機能ナイフ
スモールブレード、はさみ、つめやすり、キーリング、つまようじ、ピンセットの6機能がついたマルチツールです。
サイズは実測で長さ58㎜、厚さ9㎜ 重さ21gです。小型で多機能なので魅力的な仕様です。現在のビクトリーノックスで売られているクラッシックとほぼ同等の仕様ですが、クラシックは、つめやすりの先にマイナスドライバー 2.5mmついています。
ピンセットは山でトゲが手に刺さったときなどに便利です。小型で魅力的なナイフですが、ハードな仕事に使うのは難しそうです。
◆スモール・マルチツール
緊急事態のための携帯のためカバンなどに忍ばせておくならクラッシック一択です。色々なバージョンがありますが、基本サイズは、長さ58mm、重さ21g、厚さ9mmととてもコンパクトです。
機能:スモールブレード、はさみ、つめやすり、マイナスドライバー 2.5mm、キーリング、つまようじ、ピンセット
◆ミディアム・マルチツール
カデットはシンプルな構成ですがキャンプや登山で使える機能が詰まっています。色々なバージョンがありますが、基本サイズは、長さ86mm、重さ46g、厚さ8mmで携帯には無理のない大きさです。
機能:ラージブレード、カン切り、マイナスドライバー 3mm、せん抜き、マイナスドライバー 6mm、ワイヤーストリッパー、つめやすり、つめそうじ、キーリング
2008年までスイス軍に採用されていたソルジャー・ナイフと同タイプの信頼の一品です。基本サイズは、長さ93mm、重さ69g、厚さ12.5mmで携帯には無理のない大きさです。
機能:ラージブレード、カン切り、マイナスドライバー3mm、せん抜き、マイナスドライバー6mm、ワイヤーストリッパー、リーマー、パンチ、キーリング
エクセシオールはナイフに特化したタイプです。雪山で雪崩でテントを潰されたときのための首にかけるお守りとしておすすめです。基本サイズは、長さ84mm、重さ21g、厚さ6mmで携帯には無理のない大きさです。首にぶら下げていても気にならないレベルです。
機能:ラージブレード、スモールブレード、キーリング
◆ラージ・マルチツール
ソルジャーナイフは2008年以降にスイス軍に採用され現在も使われているナイフです。色々なバージョンがありますが、基本サイズは、長さ111mm、重さ131g、厚さ18mmです。大きさ、重さで存在感のあるナイフです。荷物を少なくしたい登山にはおすすめではありません。
機能:波刃ラージブレード、リーマー、ロック付きせん抜き、ワイヤーストリッパー、マイナスドライバー 7.5mm、のこぎり、プラスドライバー、カン切り、マイナスドライバー 3mm、キーリング
ハンティングはナイフに特化しています。よりハードにナイフを使用したい人におすすめです。基本サイズは、長さ136mm、重さ186g、厚さ16mmです。
機能:ラージブレード、ランヤードホール、キャリークリップ、パラコードペンダント
今回はキャンプや登山向けの比較的シンプルのマルチツールナイフを紹介しました。この他にも多くの種類のマルチツールが発売されています。
自分の用途に合ったものを選びましょう。悩む場合は、多くの機能を有したマルチツールもあるので、これを選ぶ選択肢もありますが、登山には向いていません。
ビクトリーノックスのナイフはとても便利ですが、それぞれのツールが取り出しにくい、使い方が分かり難いなどの欠点もあるので注意しましょう!