現役パーソナルトレーナーが教えます。コロナウイルスの影響で外出自粛が続いていますが、フィットネスジムに通っている方もそうでない方も、こんな時だからこそ自宅でできるエクササイズ、やってみませんか?
有酸素運動についてはゲームソフトなどでも出ていますのでここでは主に自宅でできる筋トレについて書きます。
・第一選択肢!スクワット!
・結構きつい腕立て伏せ!
・まとめ
筋トレの前に…体調、既往歴は?
ここでは、多数の方にとって正しく安全かつ効果的な自宅でできる筋トレについてお教えします。ただし全部のトレーニングに言えることですが持病がある、お医者さんから運動制限がでている、怪我をしている、体調不良などの方はお医者さんに相談するなどしてください。
パーソナルトレーニングで運動処方する時、私たちは必ず既往歴や現在使っている薬があるかどうか、今現在病院に通っていないかどうか、医者から運動制限が出ているかどうかを確認します。
私達パーソナルトレーナーは健康な方か、もしくは病院に通ってはいるがお医者さんから運動許可が出ている人にしか運動処方できません。
第一選択肢!スクワット!
スクワットという名前を聞いた事のない方はそれほどいないのでは?というくらい今テレビでも盛んにスクワットが取り上げられています。主にサルコペニア予防の観点からです。
トレーニング効果だけではなく大筋群である脚を動かすことで筋肉の動員数を増やし、全身の血流を良くする効果もありますので是非試してください。先にも書きましたがここでは大勢の方にとって安全かつ効果的な方法を書いていきます。
まず、スクワットの基本姿勢ですが
1.足幅は腰幅から肩幅くらい(自分の開きやすい幅で)
脚のアライメントによってそれぞれやりやすい足幅が違うと思いますが、最大でも肩幅よりちょい広めくらいまでです。
2.背中の姿勢(アライメント)は頭からお尻までを一直線にするようイメージ
わかりやすい言葉で言うと背筋を伸ばす、とか胸を張って、良い姿勢を心がけて、とかそういう感じです。ちょっと曖昧な表現ですが、一般の方にとってはこっちの方がわかりやすいかもしれません。
3.つま先と膝の向きを同じにして、つま先が正面から30°くらいの自分がしゃがみやすい角度で(股関節の柔軟性によって異なります)行う。
4.しゃがむ高さは膝関節と股関節が平行くらいまで(しゃがみすぎない)←股関節が固い方、超初心者の方は膝と股関節が平行の半分くらいまででOK
この時大事なのはしゃがんだ時、つま先よりも膝が前にでないことです。脚のアライメントによってはどうしても膝が前に出てしまう人がいるのも事実ですが、大まかには「つま先よりも膝は前に出さない」です。
あと、しゃがむ最中も上半身のアライメントは崩さないよう意識し続けてください。
5.速度はゆっくりでOK
早くやればそれなりの効果もありますが、慣れてない方は特にアライメントに注意しながらゆっくりやって下さい。
こうやって書くと、なんだか面倒くさいですねぇ…(笑)ついつい話が長くなってしまいます…
とにかく、安全に行うにはアライメントとしゃがみの深さが大事です。
回数に関しては10回×3セットくらいから。一度にできなければ朝昼晩1セットずつとかからでもいいと思います。
それでもきつい、つらいという方は、まずは椅子から立ち上がるだけのスクワットをやって下さい。膝の角度が90°くらいになる椅子を用意して、座って立ち上がる、これを繰り返します。もしくは壁や机に手をついてやって下さい。
結構きつい腕立て伏せ!
次に腕立て伏せ(プッシュアップ)について説明します。
皆さんプッシュアップというと膝と肘を伸ばした状態から行うと思っていらっしゃると思うのですが、私が集団エクササイズの中で見る限り、この状態で正しく何回もできる方は全体の2割いるかいないかです。
集団の中に男性が多いとできる割合は上がってきますが、女性が多いクラスでは30人いて1人か2人くらいです。なので、プッシュアップについては強度変換についてお教えいたします。
ちなみにプッシュアップの主動筋は上腕三頭筋、大胸筋なのですが、私としては正しい姿勢を保つために肩甲骨周りが一番疲労する気がします。もしかしたら私は大胸筋が強い(それに比べて上背部が弱い)のかもしれません。
1.低強度の四つん這いプッシュアップ
簡単に言うと四つん這いになります。腕と大腿が床と垂直になるようにセットします。頭からお尻までは一直線で手の幅は肩幅からもう少し開いてもOKです。
頭からお尻までのアライメントを崩さないよう注意しながら、まるで誰かに謝るように肘をまげて上体を下げてください(笑)そして肘を伸ばす。これで1回です
低強度の四つん這いのフォーム
2.中程度の強度、膝をついて行うプッシュアップ
上の四つん這いでは強度が足らない方は頭から膝までを一直線にして行います。膝を支点にします。
3.結構強度があります。一般的なプッシュアップ
こちらは皆さんが良くご存じの腕立て伏せです。頭からかかとまでが一直線で、肘を曲げ伸ばしして体を上に持ち上げます。
この時に大事なのは肩甲骨を寄せて固めることです。これができていないと、たとえこの腕立てが見かけ上できていたとしても効果は期待できません。それどころか肩を壊す可能性が高いです。
一般的な腕立て伏せのフォーム
三種類とも肘を曲げ伸ばすというのは同じなのですが、強度が全く違います。強度の低い方から試してみて8~10回できたら次の強度に進む、といった感じでやってみてください。これもできれば3セットできるといいですね。
まとめ
書いてみたら、スクワットと腕立て伏せだけでこんなに長くなってしまいました。本当はもっともっといろんな自宅でできるトレーニングがあるのですが、やり方を説明すると長くなる…
写真を撮ろうと試みたのですが、一人で自撮りはかなり厳しかったです…正しいアライメントに撮影できないのです。
そのうちどなたかに協力していただいてわかりやすい画像をアップできれば…と思います。