ポータブル電源の新しい可能性を予感させる BLUETTI社のEB55

前職で大手メーカーで環境関係の仕事をしていた「おとたの」の管理人です。いつも省エネツールを探していますが、今回は最近話題のポータブル電源の紹介です。

今までは、ポータブル電源の主な用途は、アウトドア用と緊急用の電源の2つでした。

今回は、入手したBLUETTI社のEB55を、新たな第三の用途の省エネサポートの視点で評価してみました。

EB55 でどれ位の省エネが期待できるか?!

近年、認知がすすんできたポータブル電源ですが、まだまだアウトドア用や緊急用の電源での使用がメインです。

ポータブル電源メーカーSUAOKI は、2020年にポータブル電源の利用者または関連者を対象とした調査を行っています。

この調査で分かったことは、約70%の人が月2~3回以下の使用頻度ということです。ポータブル電源は、安くない買い物ですが、使用頻度はとても低い状況です。

省エネ用途で使うと使用頻度は格段に上がりますが、この調査の時点では、省エネでの利用はほとんどありません。

その後の数年で、リン酸鉄リチウムイオン電池使用した長寿命のバッテリーが商業ベースにのってきます。またサステナブルエネルギーを発電するソーラーパネルもキーパーツのひとつです。

◆省エネ用途で使用する条件

 ・ポータブル電源が長寿命であること

 ・ソーラーパネルで短時間で充電可能なこと

この2つの条件が満たされると、省エネ用途での使用が可能性が広がります。

BLUETTI社のEB55の特徴は

近年ポータブル電源の業界を牽引しているのは、アジアのシリコンバレーと呼ばれている深圳市に拠点を持つ幾つかのブランドです。

BLUETTI(ブルーティ)はそんなブランドの一つです。他にもAnkerやEcoFlowなどのブランドが有名です。

最初に省エネ視点でのEB55の特徴についてまとめてみました!

充電中のEB55です。パネルには、入力電力と出力電力が表示されています。スマホをワイヤレス充電をしています。

BLUETT ポータブル電源EB55の詳細はこちら

◆EB55 の特徴

 ・長寿命:従来の5~6倍の寿命

 ・ソーラパネルとの相性:200W出力のパネルと接続可能

 ・技術力:高い蓄電技術とオフグリッドに対する造詣

長寿命

EB55は、安全性や長寿命に長けたリン酸鉄リチウムイオン電池を採用しています。コスト的にはリチウムイオン電池の方がメリットがでるようです。

世界的なポータブル電源のブランドであるJackeryは、リチウムイオン電池を使用しています。リチウムイオン電池の充電回数は500回、リン酸鉄リチウムイオン電池はその5~6倍と言われています。

年間300日使用しても8年間は使用可能です!

ソーラパネルとの相性

省エネ用途で使用するには、ソーラパネルとの相性が良いことが重要になります。EB55は、同社の定格出力200Wのソーラパネルが接続可能です。

他社の同カテゴリー品と比べると大変すぐれた点です。省エネ視点では、大出力のソーラパネルに簡単に繋げられることが大きな武器になります。

我が家での充電状況です。右は、BLUETTI社の200Wのソーラーパネル、左は、SYOKI社の120Wのソーラーパネルです。

BLUETTI社の200Wのソーラーパネルでは、12月中旬の太陽光が弱い時期でも9時から15時の6時間で空からフル充電することができました。ソーラーパネルの発電は、100~140Wでした。

 

BLUETT PV200 ソーラーパネルの詳細はこちら

技術力

BLUETTIを含むパワーオークグループは、蓄電池関連技術は定評があり世界トップレベルと言われています。

また、家庭向けオフグリッドシステムや小規模事業者向けのマイクログリッドシステムの研究に力をいれており、その考え方や技術がソーラーパネルを含むポータブル電源のシステムに反映されているようです。

他社製品との比較

ここで選択したメーカーは、ポタブルンさんの「【動画付き】ポータブル電源のおすすめメーカーを徹底解説」を参考にして選びました。

SYOKIのSPI-54ATは、約1年前購入した機種です。どれも現時点(2022/12)では、このカテゴリーで最先端のブランドと機種です。

ブランド 型式 バッテリー 容量Wh 定格出力電力 寿命サイクル 重さ kg ソーラパネル出力W
BLUETTI EB55 LiFePO4 537 700 2500 7.5 200
SYOKI SPI-54AT LiFePO4  540 500 2000 6.0 120
EcoFlow RIVER2 Max LiFePO4 512 500 3000 6.1 160
Anker 535 LiFePO4 512 500 3000 7.6 100
Jackery 400 リチウムイオン 403 200 500 4.1 100

LiFePO4:リン酸鉄リチウムイオンです。 ソーラパネル出力は、純正で出力が一番大きいものを選びました(おとたの調べ)

表で見て分かるように、EB55は、蓄電量に直接影響があるバッテリー容量とソーラパネルの出力で長けていることが分かります。

BLUETTI社のEB55の詳細はこちら
BLUETTI社のPV200の詳細はこちら

期待できる省エネ効果は?

EB55の期待できる省エネ効果はどれ位なのでしょうか?

◆ポータブル電源 EB55 + ソーラパネル(200W)の省エネ効果

 ・目標 10kWh/月 削減

ざっくりした計算

実際に使用できるポータブル電源の容量は?

実際に使用可能な容量は、放電深度(DOD)や変換効率に影響されます。

使用可能容量=バッテリーの容量×放電深度×変換効率

E55の放電深度90%、変換効率90%なので

使用可能な電気容量 = 537×0.9×0.9 ⇒ 435kWh

この容量に対して23日フル充電できれば、10kWhが達成できます。

天候の影響もあり厳しい面もあります。工夫するとギリギリ可能な数字です。

曇天の日や充電効率が良い日は使用後、再度充電なども必要そうです。

10kWh削減の意味は?

我が家の電気使用量

環境省の2017年の地域別の電気使用量のデータによると、関東甲信越の月平均の使用量は319.4kWhです。

データが少し古いので我が家の状況を調べてみました。我が家は一軒家で3人家族です。

ここ1年間(2021年11月~2022年10月)の総使用電気量は、3,835kWhで月平均使用量は319.6kWhWhです。

これは、10kWh/月削減できれば、年間を通じて3%強の省エネができる計算になります。

我が家の省エネ対策

会社や契約により異なりますが我が家の場合は、直近では、30円/kWhですので、電気料金で考えると300円/月となります。

これって少なくない・・

そこで我が家で効果が出た、特定機器(TV)に使用する省エネ対策を紹介します。

我が家ではTVは、ほぼソーラーパネルで充電したポータブル電源を使用しています。

◆TVはポータブル電源で視聴の効果

 18 kWh/月 ⇒ 540 円/月 削減

省エネ効果は5.5%を超えてきています。省エネ意識が強化されて効果が増加しています。

この効果はポータブル電源を使用していない2021年と使用している2022年の比較で推定しています。恐らく効果の半分は見たい番組を見るために、つけっぱなしの不要なTVをオフした効果のようです! 

経済産業省資源エネルギー庁の調査による、家電の電気使用量トップ5と使用量の割合

1、電気冷蔵庫 14.2%

2、照明器具  13.4%

3、テレビ    8.9%

4、エアコン   7.4%

5、電気温水器  5.4%

この5つで約電気使用量の半分を占めています。

その他の期待できる効果

その他の省エネ効果として、国の3%節電プログラムで5,000円のゲットや電気会社との契約に起因する節約の可能性が考えられます。

契約会社や契約内容で異なりますが、電気使用量や使用時間により値段が変わります。夜間電力の使用もあります。

例えばTEPCO 料金プランの従量電灯Bでは、120kWhを越え300kWhまでと300kWh以上で、4円/kWhの値差があります。

ギリギリ300kWh使用すると1200円/月の値差がMAX出る可能性があります。

EB55の機能は

他社製品に比べても多機能

EB55は、アウトドアや緊急時の電源としても力を発揮します。基本的な機能は全て搭載しています。

特にその入出力は機能も数も豊富にあります。

入力:AC充電、PV(太陽光)充電、カー(シガレット)充電

出力:USB-A(4)、USB-C(1)、AC出力(4)、ワイヤレス充電、DC5521(2)、シガレット出力

USB-AやAC出力がそれぞれ4つずつあるので、かなり豊富といえます。BLUETTI社のEB55の詳細はこちら

特筆すべき他の性能・機能

EB55には、他にも特筆すべき性能や機能があるので紹介してます!

バッテリーの安全性:       発火や爆発は格段に起こり難い

デュアル高速充電/マルチ充電: 最大200W+200Wで最短2時間で充電可能
パススルー対応:        充電しながら電源として使用可能

ワイヤレス充電:        ポータブル電源の上で充電可能

ライト機能:          2段階の明るさと点滅モード

エコモード :           AC出力10W、DC出力1W以下で4h継続でOFF

バッテリーの安全性

最近ニュースでスマホのなどのリチウムイオン電池が発火したとか爆発したというニュースを聞くことがあります。

リチウムイオン電池は、220℃以上で熱分解を起こしますが、リン酸鉄リチウムは600℃まで熱分解が起こらないなど、安全性が高くなっています。

デュアル高速充電/マルチ充電

デュアル充電:ACアダプターを2本使用。付属ACアダプターは残念ながら90W品です。別売で200Wのアダプターが売られています。

マルチ充電:AC充電とPV(ソーラパネル)充電または、AC充電とカー充電です。

パススルー充電

パススルー充電は省エネの見方です! これができるのは素晴らしいことです!!

パススルー充電は以前はできるけどバッテリを痛めるというメーカーが多かったようです。メーカーに問い合わせたところ、技術が向上し問題ないとの回答を貰いました。

EB55のレビュー記事でも「給電中に充電可能。バッテリー寿命への影響もほとんどない」ということをBLUETTIに確認したとの記事をみつけました。

この写真では、マルチ充電(AC充電とPV)をしながら、パソコンを使用しています。充電は150Wで使用は11Wです。

EB55の気になる点

ここまで確認して、EB55は優れものということが確認できました。とはいえ気になる点もあります。EB55を使用してみて気になった点を記載しました。

◆気になる点

 ・充電と使用の同時進行

 ・重さ・大きさ

 ・表示と表示内容

 ・騒音
 ・ACアダプター

重さ・大きさ

この部分は、他社に比べて少し負けている部分です。我が家では嫁さんが、扱うことが多く重さや大きさが気になります。

サイズはこんな感じです。

左が、BLUETTI社 EB55、右は、SYOKI社 SPI-54Aです。

ほぼ同等の電力容量の製品と比較すると

製品名 重さ 大きさ
BLUETTI社 EB55 7.5kg 278 × 200 × 198mm
EcoFlow社 RIVER 2 6.1kg 269 × 259 x 196mm
SYOKI社 SPI-54A 6.0kg 258 × 171 × 170mm

特に重さで差があります。

表示と表示内容

表示:スクリーン画面で表示を行っています。ほっておくとすぐ画面が消えます。充電状況や消費電力の変化などを継続して観察したいときもあるので、表示を継続するモードがあるとよいのですが・・。

表示内容:入力電力と出力電力が両方表示されるのは、とてもよい所です。バッテリーの残量は、数字ではなく5段階でしか表示されないので、充電時や使用時にやや不便です。

騒音

ソーラーパネルで充電時に騒音があります。我が家は、書斎の窓際に置いて充電しているので、そこで作業をしているときは音はやや気になります。

我が家にあるSYOKI社のSPI-54ATは、ほとんど音がしません。

ACアダプター

購入時の付属のACアダプターは、90Wでこれで充電すると空の状態からフルまでは7時間以上かかります。オプションで200WのACアダプターがあるのならこちらを付属してくれたらと思います。トータルの価格の問題もあるかと思うのですが・・

パススルー充電の進化は可能か!!

 

パススルー充電は省エネが目的の場合は、とても有効です。でも実際に使ってみると、ソーラーパネルで充電する場所と違う所で電源を使いたくなります。

この対策として例えば300Wぐらいのバッテリーを2つ内蔵しており、充電が終わった側を、別の場所に持っていき使用できると省エネでの使用が更に推進できそうです!

まとめ

サステナブルな社会をつくるには、BLUETTIのようなサステナブルな製品に力を入れている会社の活躍が大事になります。

ポータブル電源の省エネ用途はまだまだ始まったばかりです。そんな中で、BLUETTI社のEB55は、その先駆けになれるのではないでしょうか!

今回の省エネ効果は、SYOKI社のSPI-54ATの実績と推定で記載しています。BLUETTI社のEB55と200Wのソーラパネルを使用すると更に効果の上積みが期待できます。

アウトドアや緊急用電源として新規購入を考えている場合は、月に数度の使用にとどまる可能性があります。更に省エネという付加価値を求めたい人は、EB55はおすすめの製品です。

省エネを効率的に行ない人には、我が家のように、ポータブル電源の2台使いもおすすめです。2台だと充電効率もあがり省エネの効果も倍以上になります。

 
 

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