ベンチプレス 重量を伸ばすプログラム6選

ベンチプレス歴は20年以上になりました。週2回で続けてMAXは125kgまで伸ばすことができました。

今回は、6つのプログラムを紹介します。4つは私が主に行ったプログラムです。2つは最近ネットで紹介されている気になっているプログラムです。

ベンチプレスを始めてすぐは、プログラムをあまり気にしないことが多いかと思います。でも短期間でパフォーマンスを上げたい人はぜひ参考にしてください。

ベンチプレス6種のプログラム

今回紹介するプログラムは、どれも上級者やアスリートも取り入れている方法です。

個人的な経験からは週2回トレーニングができれば、ベンチプレスのパフォーマンスは上がっていきます。

もう一日、軽いベンチプレスのトレーニングもしくは補助トレをすることができれば、更にパフォーマンス向上の効率は上がります。

高レップ トレーニング(8レップ 3セット)

8レップ、3セットのプログラムは筋トレでは基本のプログラムです。

ジムなどで筋トレのプログラムの作成をお願いすると、8~10レップで3セットのプログラムを作ってくれます。

8~10レップ、3セットのトレーニングは筋肥大にとても有効という常識があります。

ベンチプレスのトレーニングとしての高レップトレーニングは?

初心者の高レップトレーニング

初心者や初級の人にとっては、基本的な体力や筋力を身につけるために、最初はこの高レップのトレーニングがおすすめです。

扱う重量が伸びなくなるまでは、このプログラムを継続するのがよいのではないでしょうか。

私の場合もMAX100kgまでは、このプログラムで挙げています。

◎初心者の高レップトレーニングの特徴

 基本的な筋力や体力を作る8~10レップ、3セットトレーニングがおすすめ!!

でも現実には、重量が上がってくると3セットが厳しくなってきます。

この場合でも、以下のような手法で粘り強く継続するのがおすすめです。

・10レップの場合は、8レップに変更
・3セットを2セットに変更
 *トータル重量が減ったときは、軽い重量でセット数を増やしたり、補助トレをするのがおすすめです。

中級者・上級者の高レップトレーニング

中級者や上級者にとっても高レップトレーニングは意味をもつトレーニングです。

神経系のトレーニングやテクニックのトレーニングを行っていても重量の伸びが止まってしまうことは必ずあります。

そんなときは、その重量に対して十分に筋肥大されていないことが考えられます。

十分に筋肉が太くなって強くするためにこの高レップのセットを組みます。

◎中級者・上級者の高レップトレーニングの特徴

 高重量に負けない筋肉をつける(筋肥大させる)トレーニング

神経系トレーニングについてはこちら「ベンチプレス 神経系トレーニングって何?

感覚でレップ数とセット数選択

プログラムと呼べないかもしれませんが、その日のコンディションやモチベーションで、重量、レップ数、セット数を決める方法です。

この方法は、ある程度トレーニング経験をつんだ中級以上の人におすすめです。

長くトレーニングをしていると、仕事や他の用事で疲労がたまったり、モチベーションが上がらない時期があります。

そんな時は、プログラムを組んでトレーニングをすると、トレーニングすること自体がプレッシャーになったりします。

ベンチプレスは楽しくやった方がパフォーマンスが上がるので、こういう時期は、思い切って当日の感覚でトレーニングをやることにしています。

◎感覚的トレーニングの特徴
コンディション・モチベーションの状態が悪いときにおすすめです!

感覚的トレーニングの例

感覚的なトレーニングでも、低レップ、高レップの順でセットを組むのがおすすめです。

具体的なレップ数、セット数(実際には、やりながら決めていきます)

◆具体例

 ・ウォーミングアップ:90㎏ 4レップ、100㎏ 2レップ
 ・低レップ: 110㎏ 3レップ(2セット)
 ・高レップ: 100㎏ 7レップ、100㎏ 6レップ、90㎏ 6レップ

低レップは神経系、高レップは筋肥大のイメージです。

意外と楽しくトレーニングできます!

 

サイクルトレーニング

有名なサイクルトレーニングですが、サイクルトレーニングも色々な方法があるようです。

基本的な考え方は、数週間を1サイクルとします。

1サイクル内では、軽めの設定重量設定から始め毎週重量を上げていきます。

最終週で設定した重量とレップ数をこなすことが目標です。

◆具体的には
 ・4~8週間を1サイクルとしてプログラムを組みます
 ・週ごとに重量をアップします
 ・最終週が終わると1週間完全オフとします
 ・このサイクルを回し重量アップさせていきます

私の場合は最終週の後に、MAX測定に週を1回入れて、MAXアップの確認をしていました。

1サイクル終わるとピークアウトしますが、次のサイクルは、また軽い重量からはじまります。

私の場合は5週で組んで、最終週のあとに、MAX測定の週を入れていました。

◎サイクルトレーニングの特徴

 ・うまくピークが作れると MAX更新につながります

 ・試合に合わせるピーク作りの練習にもなります
 ・メインセットを8レップ場合は筋肥大トレーニングにもなります。

 

サイクルトレーニングの例

表は、5週で組んだサイクルトレーニングの3週目の重量、セット数、レップ数です。最終の目標挙上重量は120~125kgです。

  挙上重量㎏ セット数 レップ数
ウォームアップ 60 1 8
80 1 5
90 1 3
メインセット 95 3 8
メモリーセット 100 2 6
補助セット 85 2 6

メモリーセットは次回のメインセットを事前に低レップ数で挙げておきます。

最初は重量が軽いので楽ですが、4、5週目はかなりハードになります。

このサイクルでも4、5週目は設定レップ数は挙がりませんでしたが、MAXは125kgを達成しています。

メインセットは、85㎏(1週目) ⇒ 90㎏(2週目) ⇒ 95㎏(3週目) ⇒ 100㎏(4週目) ⇒ 102.5㎏(5週目)でセットしていました。

このサイクルトレーニングは、ノーリミッツ式を参考にさせてもらいました。

 

MAX+5レップ、5セット(5×5)トレーニング

5×5のトレーニングも多くのベンチプレッサーが取り入れているトレーニング方法です。

挙上重量は、筋肥大、神経系の発達、テクニックに依存するといわれていますが、5×5トレーニングは、神経系トレーニングと筋肥大の両方が期待できるトレーニングです。

私の場合は、前半で、その日のMAXを行います。そして後半の5×5トレーニングはフォームやテクニックをかなり気にしながら行うようにしています。

このトレーニング方法では、常に自分のMAXに近い重量を扱うことができ、調子が良ければMAX更新も期待できます。

また、筋肥大、神経系、テクニックの全てを改善できる可能性もあります。

実際にトレーニングをしてみると、サイクルトレーニングに比べ挙上総重量が少なくても、ほぼ同等のパフォーマンスを出すことができたのので効率のよいトレーニング方法といえるかもしれません。怪我などのリスクも下げられるのかもしれません。

◎MAX+5×5トレーニングの特徴
 ・MAX重量への挑戦頻度が高いプログラムです
 ・筋肥大、神経系、テクニックを意識したトレーニングができます
 ・効率のよいトレーニングといえます

*8レップトレーニングより筋肥大は弱いので、タイミングをみてプログラムを切り替えるか、補助トレを追加するなどの工夫が必要かもしれません。

 

MAX+5×5の例

私の場合、週2回のトレーニングの強度はほぼ同じです。その日の調子でMAXは、MAX2までか、MAX3まで行うかを選択しています。

  挙上重量㎏ セット数 レップ数
ウォームアップ 60 1 8
80 1 3
100 1 1
MAX1 110 1 1
MAX2 115 1 1
MAX3 120 1 1
5×5セット 100 5 5

 

5×5トレーニングの関連記事「ベンチプレス 効率的に強くなるためのトレーニング方法は!? サイクルトレーニングと5×5トレーニング

グエンプログラム

グエンプログラムは、ベトナム系アメリカ人のパワーリフターのロング・グエンさんの名前からとられています。

グエンさんは70kgの体重で186kg(体重の266%)のベンチプレスを挙げています。これだけでもすごいのですが、驚いたのはYouTubeで見たそのフォームです。

彼は大会に出ているパワーリフターやベンチプレッサーのように高いブリッジや特別なテクニックを持っているわけではなく、ほぼベタ寝で力で挙げています。

グエンさんのYouTube動画はこちら

このプログラムはグエンさんが試行錯誤の末自分に合った形で生み出したそうです。

誰もが本当にその効果を享受できるかは分かりませんが、彼にとっては最高のプログラムのようです。

◆具体的な方法

 ・トレーニングは週3回で4週間を1サイクルでおこないます
 ・トレーニングは低レップ1~5で行います
 ・補助トレを行いない必要な筋肉を強化(筋肥大)します

グエンプログラムは高重量、低レップのプログラムです。かなり神経系に寄ったプログラムともいえます。最初の2セットをアップと考えると1~5レップのトレーニングです。

本人が維持プログラムといっているのは、筋肥大をあまり考えていないからですかね?

◎グエンプログラムの特徴

 ・低レップで行う神経系強化のプログラムです
 ・筋肉強化の補助トレも重要です
 ・全ての人に効果的かは不明です

グエンプログラムの情報はこちらがおすすめです。

グエンプログラムのセット

トレーニングは週3回、月、水、金が基本です。セット数、レップ数も指定されています。

  月・水
1セット目 MAXの33% 10rep MAXの33% 10rep
2 56% 10rep 56% 10rep
3 79% 5rep 79% 5rep
4 86% 3rep 86% 3rep
5 91% 1rep 91% 1rep
6 96% 1rep 91% 1rep
7 91% 1rep 91% 1rep
9 91% 1rep 91% 1rep
9 86% 3rep 86% 3rep
10 79% 5rep 79% 5rep

月曜日と水曜日は同じ重量で行いますが、金曜日は疲労などでMAXの96%ができない場合は負荷MAXの91%にして行います。

グエンさんは、補助トレでオーバーヘッドトライセップスエクステンション12~15回×3セット、懸垂12~15回×3セットを行っていたそうです。

5/3/1プログラム

5/3/1プログラムはパワーリフターのJim Wendler氏が考案したプログラムです。4週間を1つのサイクルとし、4週間ごとに重量をアップさせていくトレーニング方法です。

週毎のレップ数や挙上重量はパーセンテージで指定されています。

5/3/1プログラムは、その生い立ちからパワーリフターのためのプログラムといえます。このため体の負荷を減らしトータルで記録を伸ばすようなプログラムになっているようです。

BIG3のそれぞれの種目のトレーニングは週1~2回です。このためベンチプレスなど1種目だけに特化する場合は工夫が必要そうです。

ベンチプレスに特化した場合は、このボリュームで週1回のトレーニングでは物足りなくなります。自分の体力と相談して週の回数やセット数を決めていくのがよいかと思います。

5/3/1プログラムは、補助トレを推奨しているので自分に合った補助トレを行うことも重要そうです。

◎5/3/1プログラムの特徴

・パワーリフティング用のプルグラムです

・1種目に特化する(ベンチプレスのみ)場合は工夫が必要です

・筋肉強化の補助トレも重要です

 

5/3/1プログラムの例

週毎のレップ数や挙上重量はパーセンテージで指定されています。挙上重量のMAX値の90%を基準として、この90%の値の何%で行うかが指定されています。

  セット1 セット2 セット3
1週目 65% x 5 75% x 5 85% x 5+
2週目 70% x 3 80% x 3 90% x 3+
3週目 75% x 5 85% x 3 95% x 1+
4週目 40% x 5 50% x 5 60% x 5

 

セット3の+の表示は、可能であればレップ数をふやしてOKという意味です。この重量設定やレップ数、セット数なら最低数が書かれていると考えた方がよいかと思います。限界までと解釈した人もいるようです。

例えば一番負荷が大きい3週目で考えると、MAX100kg人の基準重量は、90kgです。セット3は、その95%の1レップですので85.5kgです。

個人的印象では、セット数もレップ数も少なく感じます。ネットで効果が出ていると報告している人はセット数を5セットにしていたりします。

種目数や好みで、色々とバリエーションを考えるのがよいかと思います。

 

まとめ

ここで紹介したプログラムはどれも、多くの人が取り入れエいるプログラムです。

大きく分けて、8レップ、3セットに代表される筋肥大のプログラムと低レップ、高重量の神経系強化のプログラムに分かれています。

これらは、どちらが良いかということではなく、目的やタイミングにより選択するのが正解です。

最近注目されているグエンプログラムや5/3/1プログラムは、どちらも神経系強化のプログラムと考えられます。そのため必要な筋肉強化(筋肥大)のための補助トレが重要になりそうです。

 

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